■要約
パリミキホールディングス (TYO:7455)は、傘下に連結子会社29社、非連結子会社4社、関連会社1社、その他の関係会社1社を抱える純粋持株会社であり、主要事業はメガネの小売販売である。
2022年3月期末現在、国内650店舗(フランチャイズ含む)、海外109店舗(うち中国34店舗)を有しており、国内外に展開するメガネ小売チェーンである。
なお、同社は2022年4月から社名を三城ホールディングスからパリミキホールディングスへ変更した。
1. 2022年3月期の業績概要
2022年3月期の連結業績は、売上高で44,092百万円(前期比0.5%増)、営業損失500百万円(前期は180百万円の損失)、経常利益175百万円(前期比71.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,108百万円(前期は39百万円の損失)となった。
第3四半期までは比較的好調に推移したが、第4四半期に入ってから新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)(オミクロン株)の影響を受けて失速した。
売上高は、国内で既存店※が前期比1.4%増となったが退店により全店は同0.6%減となった。
海外売上高は円安の影響もあり11.8%増となった。
営業外収益で為替差益384百万円(前期は344百万円の差益)計上したことから経常損益は175百万円の利益となったが、特別損失として不採算店舗等の減損損失801百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失1,108百万円となった。
※稼働24ヶ月超店舗のこと。
退店分は調整済み。
2. 2023年3月期の業績見込み
2023年3月期は、売上高で46,750百万円(前期比6.0%増)、営業利益740百万円(前期は500百万円の損失)、経常利益1,100百万円(前期比528.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益380百万円(前期は1,108百万円の損失)を見込んでいる。
国内では、引き続き店舗の改装や店舗整理を進めていくほか、既存店の回復で増収を目指し、海外も回復予想としている。
国内店舗は、新規出店17店、退店20店、改装70店を計画、設備投資額は2,825百万円(前期は2,127百万円)を予定している。
販管費は増加が予想されるが増収により吸収し、営業利益確保を見込んでいる。
年間配当6円は維持する。
3. 中期経営計画の更新
同社は、「世界的なホスピタリティブランド」になることをVisionとした中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)を2022年5月に発表した。
「トキメキとあんしん」を提供することを主なコンセプトとし、重要施策として「メディカル領域の協業」と「オーディオライフの充実」を進める。
国内店舗数は650店舗と2022年3月期末比で横ばいとする計画だが、改装済み店舗数を256店から375店に増やすことで収益性を改善する。
海外事業は「選択と集中を完遂」することで最終年度に黒字化を目指す。
定量的な目標として2025年3月期に営業利益1,518百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,000百万円を計画している。
コロナ禍の影響も不透明なことから容易な目標ではないだろうが、店舗改装の効果もあり不可能ではないと弊社は考えている。
今後の同社がどのように変わっていくか、大いに注目したい。
■Key Points
・2022年3月期はコロナ禍(オミクロン株)の影響を大きく受け営業損失を計上
・2023年3月期も継続した不採算店舗の整理を進め、営業利益確保を目指す
・中期経営計画を発表、2025年3月期に営業利益15億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
パリミキホールディングス (TYO:7455)は、傘下に連結子会社29社、非連結子会社4社、関連会社1社、その他の関係会社1社を抱える純粋持株会社であり、主要事業はメガネの小売販売である。
2022年3月期末現在、国内650店舗(フランチャイズ含む)、海外109店舗(うち中国34店舗)を有しており、国内外に展開するメガネ小売チェーンである。
なお、同社は2022年4月から社名を三城ホールディングスからパリミキホールディングスへ変更した。
1. 2022年3月期の業績概要
2022年3月期の連結業績は、売上高で44,092百万円(前期比0.5%増)、営業損失500百万円(前期は180百万円の損失)、経常利益175百万円(前期比71.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,108百万円(前期は39百万円の損失)となった。
第3四半期までは比較的好調に推移したが、第4四半期に入ってから新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)(オミクロン株)の影響を受けて失速した。
売上高は、国内で既存店※が前期比1.4%増となったが退店により全店は同0.6%減となった。
海外売上高は円安の影響もあり11.8%増となった。
営業外収益で為替差益384百万円(前期は344百万円の差益)計上したことから経常損益は175百万円の利益となったが、特別損失として不採算店舗等の減損損失801百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失1,108百万円となった。
※稼働24ヶ月超店舗のこと。
退店分は調整済み。
2. 2023年3月期の業績見込み
2023年3月期は、売上高で46,750百万円(前期比6.0%増)、営業利益740百万円(前期は500百万円の損失)、経常利益1,100百万円(前期比528.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益380百万円(前期は1,108百万円の損失)を見込んでいる。
国内では、引き続き店舗の改装や店舗整理を進めていくほか、既存店の回復で増収を目指し、海外も回復予想としている。
国内店舗は、新規出店17店、退店20店、改装70店を計画、設備投資額は2,825百万円(前期は2,127百万円)を予定している。
販管費は増加が予想されるが増収により吸収し、営業利益確保を見込んでいる。
年間配当6円は維持する。
3. 中期経営計画の更新
同社は、「世界的なホスピタリティブランド」になることをVisionとした中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)を2022年5月に発表した。
「トキメキとあんしん」を提供することを主なコンセプトとし、重要施策として「メディカル領域の協業」と「オーディオライフの充実」を進める。
国内店舗数は650店舗と2022年3月期末比で横ばいとする計画だが、改装済み店舗数を256店から375店に増やすことで収益性を改善する。
海外事業は「選択と集中を完遂」することで最終年度に黒字化を目指す。
定量的な目標として2025年3月期に営業利益1,518百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,000百万円を計画している。
コロナ禍の影響も不透明なことから容易な目標ではないだろうが、店舗改装の効果もあり不可能ではないと弊社は考えている。
今後の同社がどのように変わっていくか、大いに注目したい。
■Key Points
・2022年3月期はコロナ禍(オミクロン株)の影響を大きく受け営業損失を計上
・2023年3月期も継続した不採算店舗の整理を進め、営業利益確保を目指す
・中期経営計画を発表、2025年3月期に営業利益15億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)