[ニューヨーク 7日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、円が10カ月ぶりの安値、ユーロとポンドは3カ月ぶりの安値に沈んだ。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な引き締めにもかかわらず、米経済が予想を覆してなお底堅く推移していることを受けた。一方、オンショア人民元は対ドルで16年ぶりの安値を付けた。
ドル指数は0.2%高の105.03。序盤には6カ月ぶりの高値を更新した。
7日に発表された経済指標で、米経済の全体的な堅調さが改めて示された。
ジェフリーズのグローバルFX責任者、ブラッド・ベクテル氏は「経済的には米国が世界の他の地域よりも優れている」と指摘。「米国のファンダメンタルズは世界の他の地域に比べまだ少し力強い。これが引き続きドル高を促す大きな要因になっている」と述べた。
米労働省が7日発表した9月2日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は21万6000件で、前週(改定値)の22万9000件から1万3000件減少した。ロイターがまとめたエコノミストの予想は23万4000件だった。
米労働省が公表した第2・四半期の非農業部門単位労働生産性改定値は3.5%上昇と速報値の3.7%上昇から下方改定されたものの、伸びは2020年第3・四半期以来約3年ぶりの高水準となった。
CMEのフェドウオッチによると、FRBが11月に利上げを決定する確率は40%以上。一方、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)では据え置きが見込まれている。
オンショア人民元は一時1ドル=7.3299元と2007年12月以来の安値を付けた。終盤は0.2%安の1ドル=7.3297元だった。
豪ドルは0.1%安の0.6379米ドル、ニュージーランドドルは0.2%高の0.5870米ドルと、いずれも直近で付けた10カ月ぶりの安値近辺で推移した。
ユーロは0.3%安の1.0696ドルとなった。
日本円を巡っては引き続き日本当局による介入が警戒されている。
ドル/円は序盤に昨年11月以来の高値となる147.875円に上昇。終盤は0.4%安の147.20円だった。
ポンド/ドルは0.3%安の1.2470ドルと3カ月ぶりの安値を付けた。
ドル/円 NY終値 147.29/147.30
始値 147.43
高値 147.61
安値 147.05
ユーロ/ドル NY終値 1.0699/1.0703
始値 1.0705
高値 1.0713
安値 1.0687