Shinji Kitamura
[東京 24日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの149円後半で取引されている。序盤はドルが軟化したが、前日に1年ぶり安値を付けた中国株が切り返したことなどを手がかりに、円が緩やかに売り戻された。
ドルは正午前に149.50円まで下落し、今月17日以来1週間ぶり安値を更新した。米10年債利回りが前日海外で5%を超え、2007年7月以来の高水準を付けたものの、その後低下に転じ、ドルが売られた流れを引き継いだ。
しかし、アジア時間に米金利が下げ渋ると、ドル/円は下げ幅を次第に縮小。午後には円安が主導する形で149円後半へ切り返した。中国政府系投資会社の中央匯金投資が、中国の上場投資信託(ETF)を購入したとの発表が「リスクオンムードの広がりにひと役買った」(外銀アナリスト)という。
中国株式市場では前日、上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数が、2019年2月以来4年半ぶり安値を更新していた。
その後、ドルは149円後半で売買が交錯した。市場筋によると、27日にかけて150円付近をストライクとする数十億ドル規模のオプションが相次ぎ権利行使期限を迎える予定で、関連売買が値動きが鈍る要因になったという。
政府が検討中の所得税減税については、早期の景気回復や日銀政策修正などにつながるものではないとの見方が多く、相場の反応は乏しかった。「今後、子供関連予算や防衛費増額の財源として増税の必要性も指摘されており、整合性や必要性が疑問視される」(みずほ証券チーフ為替ストラテジストの山本雅文氏)との声もあった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 149.68/149.69 1.0679/1.0682 159.86/159.90
午前9時現在 149.77/149.78 1.0668/1.0672 159.79/159.83
NY午後5時 149.70/149.73 1.0668/1.0672 159.71/159.76