*17:11JST 【TOPIX】2023年の振り返りと24年の見通し~vol.2
以下は、2024年1月10日にYouTubeチャンネル「FISCO TV」で配信された【TOPIX】2023年の振り返りと24年の見通しです。
TOPIX2023年相場の振り返り、2024年の相場見通しを、フィスコ マーケットレポーター高井ひろえが紹介、2回に分けてします。
2024年のポイントとしては、日本銀行の金融政策もあげられます。
日本では2013年から黒田前日銀総裁の下、異次元金融緩和が実施されてきました。
異次元金融緩和の一つが政策金利のマイナス金利導入で、日本銀行は2016年1月にこれを導入し現在もこれが続いています。
このマイナス金利政策導入を反映して、こちらの図にもありますように、無担保コールレートは2016年からマイナス金利となっています。
無担保コールレートは金融機関の間で「今日借りて、明日返す」、といったような1日で満期を迎える超短期の資金調達や資金供給を、借り手が貸し手に対して担保を預けずに行う取引を指し、政策金利とは日本銀行がこの無担保コールレートを誘導する水準です。
市場関係者の間では来年2024年にはこのマイナス金利政策が解除されるという見方が多くなっています。
マイナス金利政策が解除されると短期金利の上昇が見込まれ、日本銀行の金融政策は大きなターニングポイントを迎えることになります。
そこで、これまでに政策金利を引き上げたタイミングの前後でTOPIXがどのように推移したかを確認しましょう。
まずは2000年です。
この年8月日銀は「デフレ懸念の払しょくが展望できる」として、99年2月にスタートしたゼロ金利政策を解除しました。
この日銀の判断は誤りで、当時はITバブル崩壊の景気後退局面にあり、これに対応するために2001年1月には緊急利下げを行いました。
図からも分かるようにこの間のTOPIXは下落トレンドが続いています。
次は2006年です。
7月にゼロ金利が解除され、日本銀行は政策金利である無担保コールレートを0.25%前後で推移するよう促すことを決定しました。
さらに2007年2月には二度目の利上げが実施され、無担保コールレートは0.5%近辺で推移しました。
この利上げ局面にあった2006年夏から2007年春先にかけてTOPIXは上昇傾向にありました。
しかし2007年9月から世界的にサブプライム住宅ローン危機が言われるようになり、TOPIXも下落傾向が強まりました。
2000年以降日本銀行が政策金利を引き上げ方向にあったのはこの2回です。
2024年にマイナス金利が解除された場合はどうなるでしょうか。
私個人の考えでは、2024年は世界的に景気減速が見込まれ、その中で利上げを実施するのは、かなりハードルが高いのかなと思います。
2024年のTOPIX見通しについて国内外の証券会社は強気にみているところが多いようです。
国内最大手証券会社は24年末のTOPIXについて2,675と予想しています。
上昇を予想する理由としては「1」日本経済のデフレからの脱却に向けた動き「2」企業統治(ガバナンス)の改善「3」アジア地域内でのリスク分散先として魅力が高まったことをあげています。
米国の大手証券会社もTOPIXは24年末までに2650に到達するだろうと予想しています。
外国人投資家や事業法人からの資金流入継続や個人投資家の買い越し転換を前提とし、精密機器や機械、小売など高PBR・高クオリティーのグロースセクターに加え、自動車や情報・通信、サービスなどコーポレートガバナンス改革の進展で価値向上が期待できる銘柄に投資妙味があると指摘しています。
次にTOPIXの概要をご説明します。
正式名称は東証株価指数で日本の株式市場を広範に網羅するとともに、投資対象としての機能性を有するマーケット・ベンチマークです。
昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化しています。
TOPIXに占める個別銘柄のウェイトは表の通りで、日経平均株価が値嵩株の値動きの影響を受けやすいのに対し、TOPIXは時価総額が大きい銘柄の値動きの影響を受けやすい傾向にあります。
最後に大阪取引所のミニTOPIX先物をご紹介させて頂きます。
取引時間は日中のレギュラーセッションは午前8時45分~午後3時10分でクロージングは午後3時15分です。
夜間取引も実施されており、レギュラーセッションは午後4時30分~翌午前5時55分、クロージングは午前6時です。
取引単位はTOPIX × 1000円です。
つまりTOPIXが2400ポイントの時は、240万円相当の取引を行っていることになります。
取引に必要な証拠金の最低金額はVaR方式で日々計算され、 12/6現在は買いが1枚当たり113,309円、売りが97,913円です。
ラージサイズのTOPIX先物は取引単位がTOPIX × 10,000円で証拠金も1枚当たり100万円程度必要なので、これと比較すると手軽に売買が可能です。
流動性は、2023年10月の1カ月間において、取引数量が、671,369枚、取引金額は1兆5,200億円でした。
1日当りの平均では取引数量は31,970枚、1日当り取引金額は約725億円となります。
先物取引なので、売りから入ることが可能で、またレバレッジを効かせ手元資金の数倍の取引も可能です。
大阪取引所のミニTOPIX先物取引について、是非ご活用を検討下さい。
TOPIX2023年相場の振り返り、2024年の相場見通しを、フィスコ マーケットレポーター高井ひろえが紹介、2回に分けてします。
2024年のポイントとしては、日本銀行の金融政策もあげられます。
日本では2013年から黒田前日銀総裁の下、異次元金融緩和が実施されてきました。
異次元金融緩和の一つが政策金利のマイナス金利導入で、日本銀行は2016年1月にこれを導入し現在もこれが続いています。
このマイナス金利政策導入を反映して、こちらの図にもありますように、無担保コールレートは2016年からマイナス金利となっています。
無担保コールレートは金融機関の間で「今日借りて、明日返す」、といったような1日で満期を迎える超短期の資金調達や資金供給を、借り手が貸し手に対して担保を預けずに行う取引を指し、政策金利とは日本銀行がこの無担保コールレートを誘導する水準です。
市場関係者の間では来年2024年にはこのマイナス金利政策が解除されるという見方が多くなっています。
マイナス金利政策が解除されると短期金利の上昇が見込まれ、日本銀行の金融政策は大きなターニングポイントを迎えることになります。
そこで、これまでに政策金利を引き上げたタイミングの前後でTOPIXがどのように推移したかを確認しましょう。
まずは2000年です。
この年8月日銀は「デフレ懸念の払しょくが展望できる」として、99年2月にスタートしたゼロ金利政策を解除しました。
この日銀の判断は誤りで、当時はITバブル崩壊の景気後退局面にあり、これに対応するために2001年1月には緊急利下げを行いました。
図からも分かるようにこの間のTOPIXは下落トレンドが続いています。
次は2006年です。
7月にゼロ金利が解除され、日本銀行は政策金利である無担保コールレートを0.25%前後で推移するよう促すことを決定しました。
さらに2007年2月には二度目の利上げが実施され、無担保コールレートは0.5%近辺で推移しました。
この利上げ局面にあった2006年夏から2007年春先にかけてTOPIXは上昇傾向にありました。
しかし2007年9月から世界的にサブプライム住宅ローン危機が言われるようになり、TOPIXも下落傾向が強まりました。
2000年以降日本銀行が政策金利を引き上げ方向にあったのはこの2回です。
2024年にマイナス金利が解除された場合はどうなるでしょうか。
私個人の考えでは、2024年は世界的に景気減速が見込まれ、その中で利上げを実施するのは、かなりハードルが高いのかなと思います。
2024年のTOPIX見通しについて国内外の証券会社は強気にみているところが多いようです。
国内最大手証券会社は24年末のTOPIXについて2,675と予想しています。
上昇を予想する理由としては「1」日本経済のデフレからの脱却に向けた動き「2」企業統治(ガバナンス)の改善「3」アジア地域内でのリスク分散先として魅力が高まったことをあげています。
米国の大手証券会社もTOPIXは24年末までに2650に到達するだろうと予想しています。
外国人投資家や事業法人からの資金流入継続や個人投資家の買い越し転換を前提とし、精密機器や機械、小売など高PBR・高クオリティーのグロースセクターに加え、自動車や情報・通信、サービスなどコーポレートガバナンス改革の進展で価値向上が期待できる銘柄に投資妙味があると指摘しています。
次にTOPIXの概要をご説明します。
正式名称は東証株価指数で日本の株式市場を広範に網羅するとともに、投資対象としての機能性を有するマーケット・ベンチマークです。
昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化しています。
TOPIXに占める個別銘柄のウェイトは表の通りで、日経平均株価が値嵩株の値動きの影響を受けやすいのに対し、TOPIXは時価総額が大きい銘柄の値動きの影響を受けやすい傾向にあります。
最後に大阪取引所のミニTOPIX先物をご紹介させて頂きます。
取引時間は日中のレギュラーセッションは午前8時45分~午後3時10分でクロージングは午後3時15分です。
夜間取引も実施されており、レギュラーセッションは午後4時30分~翌午前5時55分、クロージングは午前6時です。
取引単位はTOPIX × 1000円です。
つまりTOPIXが2400ポイントの時は、240万円相当の取引を行っていることになります。
取引に必要な証拠金の最低金額はVaR方式で日々計算され、 12/6現在は買いが1枚当たり113,309円、売りが97,913円です。
ラージサイズのTOPIX先物は取引単位がTOPIX × 10,000円で証拠金も1枚当たり100万円程度必要なので、これと比較すると手軽に売買が可能です。
流動性は、2023年10月の1カ月間において、取引数量が、671,369枚、取引金額は1兆5,200億円でした。
1日当りの平均では取引数量は31,970枚、1日当り取引金額は約725億円となります。
先物取引なので、売りから入ることが可能で、またレバレッジを効かせ手元資金の数倍の取引も可能です。
大阪取引所のミニTOPIX先物取引について、是非ご活用を検討下さい。