日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
終値 8906.48 (+61.09) 終値 8890 (+60)
寄り付き 8908.02 寄り付き 8890
安値/高値 8834.09─8910.62 安値/高値 8820─8910
出来高(万株) 141697 出来高(単位) 53851
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[東京 26日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は5日ぶりに反発。8900円
台で大引けた。米株高と円高一服感と受けて、買い戻しで始まった。ただ、市場の円高対
応策や経済対策待ちの姿勢に変わりはなく、反発力は限定的。午後は中国株高などを材料
にやや上げ幅を拡大したものの、薄商いのなかで後が続かずもみあいとなった。弱い経済
指標が続く米国など海外株市場に対する懸念など、内外景気の不透明感から戻りは鈍かっ
たという。
東証1部騰落数は値上がり1053銘柄に対し値下がり439銘柄、変わらずが169
銘柄。東証1部の売買代金は1兆0294億円だった。
十字屋証券資金運用グループ・チームリーダーの岡本征良氏は、きょうの日経平均の反
発について「前日までの4日間で500円以上、下げたこともありテクニカル面では反発
してもおかしくないタイミングだったことも背景にある」と述べた。別の市場関係者も「
複数のテクニカル指標で売られ過ぎシグナルが出ているため、いったん買い戻しが入った
」と指摘。「ただ、4日間で500円超の下落だったことを考えれば戻りは鈍い。内外景
気の先行きが不透明で、株価に底入れ感はない」(大手証券)とみている。
仙谷由人官房長官は26日午前の記者会見で、追加経済対策取りまとめの日程について
「明日、党政調での集約を待ってからになる」とした。経済財政担当相、経済産業相、国
土交通相、農相にも呼びかけをして話し合う必要があるが、訪中する閣僚もいるため、は
っきりした日程には言及しなかった。小沢一郎・前民主党幹事長が党代表選出馬の意向を
示したことについては「一般論としては正々堂々と選挙が行われた方がいいのではないか
」と述べるにとどめ、それ以上のコメントを避けた。市場では「小沢一郎氏の民主党代表
選出馬で、政局不透明感が意識されている。円高対応策が9月14日の代表選後まで先送
りされる可能性も意識され始めている」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報
部・投資ストラテジストの山岸永幸氏)との声がきかれた。
今晩の米新規失業保険申請件数発表と、それを受けた米株市場の反応を見極めたいとの
姿勢も強く、午後はこう着感の強い展開となった。週末の27日には、バーナンキ米FR
B議長がカンザスシティー地区連銀のシンポジウムで「経済の見通しとFRBの政策対応
」について講演する。市場では「米国の経済指標は下振れが著しくなってきている。景気
回復の減速は明らかで、バーナンキ米議長が景気認識を一段と弱く見たり、景気対策の必
要性を示す発言をすれば、一層のドル安/円高圧力となる」(国内投信)との見方が出て
いる。
業種別では空運、非鉄金属、機械などが上昇した。証券、海運、石油・石炭はさえな
い。
個別銘柄では、トヨタ自動車<7203.T>が午後、切り返した。ホンダ<7267.T>、キヤノン
<7751.T>は堅調。ソニー<6758.T>は下落した。三菱UFJフィナンシャル・グループ
<8306.T>、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>、みずほフィナンシャルグループ
<8411.T>などの大手銀行株は総じてしっかり。
住商情報システム<9719.T>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティン
グを「3」から「1」、目標株価を1280円から1600円に引き上げたことを材料視
した。
(ロイター日本語ニュース 石渡 亜紀子記者)