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東京外為市場・午後3時=ドル81円前半、ガイトナー発言受けたドル買い失速で

発行済 2010-10-21 16:08

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 81.13/17  1.3913/17  112.89/94

正午現在   81.29/33  1.3922/24  113.21/24

午前9時現在 81.09/11  1.3975/77  113.33/35

NY17時現在 81.13/17  1.3957/63  113.21/26

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 [東京 21日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点

とほぼ同水準の81円前半。ガイトナー米財務長官が現在の主要通貨はほぼ整合的な水準

にあると発言したことが伝わり、ドルは一時81.84円まで買い戻されたが、82円に

届かなかったことで、かえって上値の重さが意識され、ジリ安の展開となった。

 

 米ウォールストリートジャーナル電子版は、ガイトナー米財務長官が、人民元がかなり

過小評価されている、との見方をあらためて示す一方、主要通貨は現在「ほぼ整合的な」

水準だとして、ドルが対ユーロ、円でこれ以上下落する必要はないとの認識を示した、と

伝えた。

 同報道を受け、朝方一時80円後半まで弱含んでいたドルは一気に81.84円まで上

昇した。しかし、高値では、一部輸出勢の売りが散見されたほか、アジア系や欧州系の金

融機関による利食いに押された。

 「ガイトナー発言を受けてもドルが伸び切らず、82円の手前で折り返したことで、か

えって上値の重さを確認した」(外為専門会社)、「市場では(対円での)ドル・ロング

が増えているので、下値リスクが高まっている」(同)という。

 また、82円以上には、輸出勢のドル売り需要が累積しているとされ、ドルの天井感を

形成している。

 ユーロは安値1.3872ドルから切り返し、1.39ドル後半と底堅く推移している。

ユーロ高と円高に挟まれたユーロ/円は113円前半での値動きとなっている。

 中国の国家統計局によると、第3・四半期の中国GDP伸び率は前年比プラス9.6%

(ロイター予想:プラス9.5%)、9月の中国CPIは前年比3.6%上昇(事前予想

も3.6%上昇)となった。一連の中国主要経済指標に対する市場の反応は限定的なもの

となった。

 

 <ガイトナー発言>

 

 ガイトナー長官の発言について、市場では「ガイトナー米財務長官は、20カ国・地域

(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、米国が通貨安競争で先頭を走っていると思われ

ないために、政治的配慮からメッセージを発した可能性がある」と東京都民銀行外為営業

部のシニア為替アドバイザー・角田秀三氏は言う。

 「米国がG20での通貨の議論で矢面(やおもて)に立たないように言った可能性もあ

るだろう。 発言の真意については、今後、この手の発言が続くか否かで確認することに

なる」と角田氏は言う。

 「発言が報道された直後は、ドル買いで反応したが、ドル安の順番はまず人民元が先

で、その他の通貨の順番はどうでも構わない、という程度のニュアンスだろう。G20を

前に、米国自身が自国通貨安誘導と非難され、立場が弱くなることを防ぐために先手を打

ったもの」(ファンドマネージャー)との解釈も聞かれた。

 「週末のG20の声明で、通貨安競争回避に向けたなんらかの合意が盛り込まれるかが

焦点となっている。これが実現すれば、ドル安にいったん歯止めがかかる可能性がある」

と東海東京証券のトレーディンググループ・マネージャーの二瓶洋氏は予想する。

 ただ、「ドル売りの大きな流れに変化はないだろう」と同氏は続けた。 

 海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)が6カ月間で5000億ドル規模の国債買

い入れを計画しているとのメドレー・グローバル・アドバイザーズの報告書を受けてドル

売りが加速した。

 

 <介入警戒感>

  

 朝方及び午後3時以降にドルは80円台後半まで下落したが、80円台では引き続き介

入警戒感があるという。

 野田佳彦財務相は21日午前の参院財政金融委員会で「為替の過度な変動を抑制する観

点から、先般6年半ぶりに為替介入を実施した。これからも、必要な時には、断固たる対

応を介入も含めてしていきたい」と述べた。水準については「コメントを控えたい」とし

た。

 野田財務相は「わが国では依然としてデフレが進行しており、経済情勢は厳しい。その

中で、為替の過度な変動は経済や金融環境に悪影響を及ぼす」との懸念を示した。 円高

長期化は特に輸出関連企業、中小企業への甚大な影響が出てくるほか、産業の空洞化とい

った問題があり、「(円高の)長期化は何としても避けなければならない」と語った。

 市場では、「ドルの(対円での)過去最安値を試したいという雰囲気になっている。

11月初旬のFOMCで追加緩和が予想通り決定されれば、それがターニングポイントと

なってドルが年末にかけては反発基調になると予想するが、FOMC前に最安値を試しに

行くだろう」(前出の外為専門会社)との見方が聞かれた。

 

 

(ロイター 森佳子記者)

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