[16日 ロイター] - 米国株式市場は下落。アマゾン・ドット・コムやアップルなどのハイテク大手の下げが相場を圧迫した。感染力の強い新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」が広がる中、新型コロナ感染拡大を巡る懸念も強まっている。
米保健当局者は16日、ワクチン未接種者の間で死者が拡大していると警鐘を鳴らし、国内の感染者数が前週比70%、死者は26%それぞれ増加したと明らかにした。米ロサンゼルス郡は15日、今週末からマスク着用の義務化措置を再導入すると発表した。
ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は「コロナが昨夏以来初めて、相場に影響し始めている」と指摘した。
クルーズ船運航大手カーニバルとノルウェージャン・クルーズ・ラインは軒並み約5%下落した。
アマゾンとアップルは共に1%超下落。エヌビディアも4.2%安。S&Pの情報技術株は続落し、約1%安となった。
一方、公益株は1%高、不動産株は日中最高値を更新した後、0.1%高で終了した。
エネルギー株は約3%下落。週間では8%安となった。供給拡大見通しを巡る不安に加え、コロナ感染者増を背景に需要懸念が高まっている。
朝方発表された6月の米小売売上高は、前月比0.6%増加し、予想外のプラスとなった。消費が引き続きサービスにシフトする中、モノの売り上げも底堅かった。
週足ではダウ工業株30種が0.5%安、S&P総合500種が約1%安、ナスダック総合が1.9%安。いずれも4週間ぶりの下げとなった。
医薬品モデルナは10.3%高で最高値を更新。21日からS&P構成銘柄に採用される。
中国配車サービス大手、滴滴出行(ディディ)は3.2%安。中国サイバースペース管理局(CAC)は、サイバーセキュリティー関連の調査が目的に、ディディにCACや公安省など少なくとも7当局の調査チームを派遣したと発表した。
来週は米企業による第2・四半期決算発表が本格化する。ネットフリックス、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、ベライゾン・コミュニケーションズ、AT&T、インテルなどが決算を発表する。
リフィニティブのIBESデータによると、S&P採用企業の1株利益は前年同期比72%増加すると予想されている。S&P総合500種は年初来約15%上昇しており、投資家は割高感が出ているバリュエーションを正当化するような強い業績見通しを期待している。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.42対1の比率で上回った。ナスダックでも2.21対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は93億株。直近20営業日の平均は103億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34687.85 -299.17 -0.86 35007.94 35090.0 34647.8
1 2
前営業日終値 34987.02
ナスダック総合 14427.24 -115.90 -0.80 14597.51 14623.0 14413.3
2 2
前営業日終値 14543.13
S&P総合500種 4327.16 -32.87 -0.75 4367.43 4375.09 4322.53
前営業日終値 4360.03
ダウ輸送株20種 14491.91 -204.26 -1.39
ダウ公共株15種 914.61 +7.88 +0.87
フィラデルフィア半導体 3145.45 -72.29 -2.25
VIX指数 18.45 +1.44 +8.47
S&P一般消費財 1435.67 -18.22 -1.25
S&P素材 509.02 -7.89 -1.53
S&P工業 861.83 -7.45 -0.86
S&P主要消費財 733.88 +1.13 +0.15
S&P金融 600.62 -8.15 -1.34
S&P不動産 288.98 +0.30 +0.10
S&Pエネルギー 368.60 -10.48 -2.77
S&Pヘルスケア 1498.96 +3.31 +0.22
S&P通信サービス 267.30 -1.53 -0.57
S&P情報技術 2640.20 -25.85 -0.97
S&P公益事業 336.94 +3.31 +0.99
NYSE出来高 9.99億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 27805 - 125 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 27790 - 140 大阪比