[東京 24日 ロイター] - 東芝はきょう午前10時から都内で臨時株主総会を開き、会社側が提案する2分割案と非上場化を含めた戦略の再検討を求める株主提案の賛否をそれぞれ諮る。
これまで意向が明らかになった大株主の間では、会社提案に反対する声が目立つものの、株主提案に対する見解も一様ではない。同社を巡る混乱が収束するかどうかは不透明な情勢だ。
上位3社の大株主、エフィッシモ・キャピタル・マネジメント、3Dインベストメント・パートナーズ、ファラロン・キャピタル・マネジメントは会社提案に反対、株主提案に賛成で足並みを揃えた。
リフィニティブによると、エフィッシモの保有比率は10.41%で、3Dは7.57%。ファラロンを含めたアクティビストの保有比率は合計で30%程度、海外投資家の比率は50%程度とされる。
一方、株主提案には、議決権行使の助言会社である米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が反対を推奨、米カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)が反対の意向を示している。ブラックロックやエリオット・マネジメント、バンガードといった有力株主に加え、日本国内の機関投資家は方針を示していない。
岡三証券の松本史雄チーフストラテジストは、非上場化について「高値で手っ取り早く利益を確定したい株主にとってはベストだが、東芝にとっては必ずしもそうではないかもしれない。出口が見えない」としている。