日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:>
前場終値 10066.04 (+35.93) 前場終値 10070 (+30)
寄り付き 10117.85 寄り付き 10100
安値/高値 10038.79─10117.85 安値/高値 10040─10110
出来高(万株) 96484 出来高(単位) 17655
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[東京 25日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反発した。24日の米
株高を受け、前日売られた銘柄の買い戻しが先行。外為市場でドル/円が83円半ばへと
やや円安に振れたことなどにより、主力輸出株が買いやすい地合いとなった。ただ、海外
市場など外部環境への慎重な見方もあり、中盤以降は上げ幅を縮小した。日経平均は足元
1万円を維持しており、年末に向けて強気な見方も出ている。
東証1部騰落数は、値上がり1071銘柄に対し値下がり415銘柄、変わらずが
169銘柄だった。東証1部売買代金は5752億円。
24日の米株式市場は堅調な経済指標を好感して急反発、23日の下げを取り返した。
東京市場はこれを受け、前日売られた銘柄の買い戻しが先行。非鉄や自動車、電機など主
力株がしっかりとなった。外為市場でドル/円が83円半ばへとやや円安に振れているほ
かユーロ/円の下落が一服したのが背景。序盤は堅調なソウル株式市場の総合株価指数
<.KS11>も支援した。
ただ、中盤以降は伸び悩んだ。1万円を維持しながらも全体的に慎重な動き。そうした
中で日経ジャスダック平均<.NOTC>、東証マザーズ指数<.MTHR>が上値を追うなど小型株が
しっかりだった。市場関係者によると「米株高など好感されて反発したものの、外部環境
面から慎重な気分が生じている。そのため、主力どころの買いが続かず、出遅れている小
型株に資金が向かった格好だ」(SMBCフレンド証券・シニアストラテジストの松野利
彦氏)という。
日経225オプション<0#JNI*.OS>のストライク価格1万円のプットは下値不安の後退
で20%台の低水準で推移しているが、国内証券の株式トレーダーは上値で国内勢による
売りのニーズがあると指摘した。堅調だった韓国総合株価指数がマイナス圏に転落したほ
か、ユーロ/円が小幅円高に振れたこともあり、日経平均は上げ幅を縮小した。
11月に入って海外勢の買いが目立っていたが、大手証券の株式トレーダーは「感謝祭
を境に買いが一巡し、その後は為替や海外市場の動向に振らされやすくなる」との見方を
示す。一方で、1万円台を維持していることから強気な声も聞かれる。野村証券プロダク
ト・マーケティング部マーケット情報課長の佐藤雅彦氏は、マネーの流れが新興国株から
日本株へと変わっておりドル/円が82―83円で安定すれば「これから年末にかけては
年初来高値(1万1408円17銭)を目指す展開とみている。
個別銘柄では塩水港精糖<2112.T>が買われた。バイオ技術によるグルクロン酸及びグル
クロノラクトンの工業的生産技術を世界で初めて確立したと発表したことが材料視され
た。また、住友電気工業<5802.T>と昭和電線ホールディングス<5805.T>が上昇。25日付
の日本経済新聞朝刊は、両社が2011年から、電気抵抗をなくし電気の利用効率を高め
る超電導線を量産すると報じた。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)