日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
終値 8963.72 -18.22 終値 8960 -20
寄り付き 9064.17 寄り付き 9090
安値/高値 8926.89─9070.27 安値/高値 8920─9090
東証出来高(万株) 202926 出来高(単位) 50318
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[東京 12日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は続落した。欧米株高に伴い買
いが先行し9000円台を回復する場面があったが、幅広い銘柄へのまとまった売りオー
ダーが出て後場には下げに転じた。円高継続が上値の重しとなり、自動車など輸出株が引
き続き弱い値動き。欧米株動向が気がかりとなり市場心理が不安定ななか、週末を控え断
続的な処分売りに押されたという。
東証1部騰落数は値上がり677銘柄に対し値下がり838銘柄、変わらずが145銘
柄。東証1部の売買代金は1兆4326億円。
11日の欧米株式市場は急反発。米新規失業保険申請件数が前週から減少し、予想を上
回る改善を示したことに加え、欧州銀行株が一時の値下がりから上昇に転じたことが株高
を支援した。欧米株高を背景に東京市場では序盤から買いが先行。日経平均は9000円
台を回復した。
ただ「高寄り後に欧州勢のまとまった売りが出て上値を抑えられている」(三田証券株
式営業部長の倉持宏朗氏)とされ、上値の重い展開。投資家の不安心理が収まっていない
なかで「円高懸念が払しょくされず買い上がる強さはない。上下ともに動きづらいなかで
海外勢の売りが重しとなっている」(明和証券シニアマーケットアナリストの矢野正義氏)
という。
円高が警戒されるなか、後場にはトヨタ自動車<7203.T>が年初来安値を更新するなど輸
出株が弱含み、日経平均は下げに転じた。「週末要因で様子見ムードが強いうえ、欧米株
価動向に左右されやすい地合いのなか、GLOBEX(シカゴの24時間金融先物取引シ
ステム)での米株価指数先物安が重しとなっている」(準大手証券)という。
また「主力株の一部にややまとまった売りが出ている。ヘッジファンドによる換金売り
や信用買い残の多い銘柄には処分売りもみられる」(準大手証券トレーダー)との指摘も
聞かれた。
個別銘柄では売買代金トップとなったキヤノン<7751.T>の上昇が目立った。同社は11
日、金庫株を除く発行済み株式総数の1.2%に相当する1500万株、取得総額500
億円を上限とする自社株買いを行うと発表し、株価上昇への期待感が広がった。シティグ
ループ証券アナリストの芝野正紘氏は「マクロ経済の不透明感が強まり、株式市場が不安
定になるなかでの自己株式取得は、キヤノンの自社業績への自信と株主還元重視の姿勢を
行動で示したアクションと考えられる」と評価した。
大阪証券取引所は12日、8月限日経平均オプションの最終決済にかかわる日経平均の
SQ(特別清算指数)が9054円49銭になったと発表した。株式市場筋によるとSQ
算出に絡む売買は「寄り前に買い優勢とみられていたが、取引開始の直前に10万株の売
りが出た」(準大手証券)とされ、市場推計で売り約47万株、買い約45万株と若干の
売り越しだった。
(ロイターニュース 杉山容俊)