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リニア中央新幹線のコア技術「超伝導磁石」の特許動向で分析する各社の注力技術(2)

発行済 2015-06-26 12:24
更新済 2015-06-26 12:33
リニア中央新幹線のコア技術「超伝導磁石」の特許動向で分析する各社の注力技術(2)
各社の注力技術を順に示していきます。
(1) 東芝 超電導磁石装置、冷却装置、永久電流スイッチ、電流リードなど、線材を除く各要素技術を網羅的に手がけてきています。
(2) 日立製作所 東芝と同様に超電導磁石装置、冷却装置、永久電流スイッチに注力しています。
一方、電流リード領域では東芝より活発さがみられません。
ただ、2001年に新たな超電導材料として発見された二ホウ化マグネシウム線材や、酸化物系の線材にも注力してきている点は東芝と異なります。
(3) 三菱電機 東芝、日立製作所と同様に超電導磁石装置に注力していますが、それ以外の要素技術の開発はさほど活発ではありません。
(4) 住友電気工業 超電導線材に力を入れています。
特に、ヘリウムによる冷却が不要な高温超電導を実現する酸化物系の線材が活発に開発されてきています。
(5) 神戸製鋼所 作成が難しく高価であるとされるニオブスズ超電導線材に注力しています。
以上のように、超電導磁石関連の公開特許件数上位5社においては、各社各様の開発を行っています。
東芝や日立製作所は超電導磁石装置のほか、永久電流スイッチや冷却装置などを含め各種要素技術を網羅的に手がけており、超電導磁石装置の供給において優位性があると言えそうです。
一方、住友電気工業と神戸製鋼所は超電導線材技術に注力しており、超電導磁石装置開発企業への線材供給という形でリニア中央新幹線の恩恵を受ける可能性がありそうです。
しかし、今後の技術革新によっては、新たな超電導線材が発見され既存の要素技術が不要になるなどして勢力図が変わる可能性も考えられます。
今後の技術開発動向にも注目しておきたいところです。
XLUS TechRadarを活用した技術開発動向分析 【執筆】VALUENEXコンサルティング株式会社

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