21日の香港市場は値上がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比131.62ポイント(0.52%)高の25536.43ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が97.62ポイント(0.83%)高の11871.54ポイントと、そろって反発した。
売買代金は808億4200万香港ドル(20日は849億3900万香港ドル)と連日で細っている。
本土株高が追い風。
朝方は弱含む場面がみられたものの、本土市場で上海総合指数が節目の4000を回復するなか、香港でも買いの勢いが強まった。
中国人民銀行(中央銀行)が21日の定例オペ(原則として火曜と木曜)で8回連続のリバースレポを実施し、前回(14日、200億人民元)を上回る350億人民元の資金を市場に供給したことなどが好感されている。
昨夜の米株高や、取引時間中にスタートした欧州株高も支えになった。
ハンセン指数の構成銘柄では、通信株の上げが目立つ。
中国聯通(762/HK)が5.9%高、中国移動(941/HK)が4.1%高で引けた。
中国聯通に関しては、今年6月の3G/4G携帯電話利用者数が急増したことが材料視されている。
中国移動の加入者数も順調に伸びた。
H株指数に採用されている中国電信(728/HK)も5.2%高と急伸。
携帯加入者数の伸びは前月比でマイナスだったものの、減少幅が前月よりも縮小したことが安心感につながっている。
また、4G通信基地局を運営する中国鉄塔公司が2017年に、新規株式公開(IPO)を行う予定と報じられたことも刺激材料。
中国鉄塔には、上記の通信大手3社が出資している。
H株保険セクターもしっかり。
中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.8%高、中国人寿保険(2628/HK)が1.8%高、中国平安保険(2318/HK)が1.2%高と上昇した。
中国太平洋保険集団については、同社が20日引け後、中間業績の大幅増益見通しを明らかにしたことが支援材料となっている。
ゼネコン各社株も買われる。
中国鉄建(1186/HK)が6.1%高、中国中鉄(390/HK)が4.9%高、中国交通建設(1800/HK)が2.6%高と値を上げた。
鉄建と中鉄に関しては、両社の合併観測が再燃したことも手がかりになっている。
【亜州IR】