日経平均<.N225>
前場終値 9695.92 (+2.19)
寄り付き 9708.05
安値/高値 9659.31─9708.05
出来高(万株) 88720
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[東京 1日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は小幅続伸。ギリシャに対
する追加支援期待を背景とした31日の米国株高やユーロ高を受けて序盤は買いが先行し
た。ただ、前日の上昇の反動から戻り売りや利益確定売りが出やすく、日経平均は一時
小幅安に転じるなど、前日終値を挟んでもみ合った。低調な米経済指標を受けて米景気減
速に対する警戒感が重しとなっているほか、国内政局の不透明感もあり、上値は買いにく
いと指摘されている。
東証1部騰落数は、値上がり640銘柄に対し値下がり835銘柄、変わらずが170
銘柄だった。東証1部売買代金は5682億円。
31日の米国株は続伸。ギリシャに対する追加支援への期待が高まり、投資家の懸念が
一部緩和されたという。またニューヨーク外為市場でユーロが対ドルで3週間ぶりの高値
に上昇したことなどを受け、序盤の東京市場では買いが先行。日経平均は9700円台を
一時回復した。ただ、前日に大幅高となった反動から戻り売りや利益確定売りに押され、
日経平均は前日終値を挟んでもみ合った。
市場では「前日にCTA(商品投資顧問業者)とみられる先物買いで大幅上昇となった
反動が出ている。ギリシャに対する追加支援期待はあるが、南欧の財政問題が解消すると
は考えにくい。低調な米経済指標が続いているほか、国内政局も不透明感を増している。
買い上がる材料は乏しい」(大手証券エクイティ部)という。今晩発表の5月米ISM
製造業景気指数などへの警戒感も指摘された。
中国物流購買連合会が1日発表した5月の購買担当者指数(PMI)は52.0で、4
月の52.9から低下した。ロイターがまとめたエコノミスト予想の中央値52.2とほ
ぼ変わらずで、市場の反応は限定された。市場では「最近、中国株価もさえないため、
政府の金融引き締め路線は徐々に緩むのではないか」(準大手証券ストラテジスト)との
声が出ていた。
個別銘柄では、トリドール<3397.T>が3日続伸し、震災前の株価水準を回復した。31
日、単元株式数を100株とするほか、9月30日の株主に対して1対200の株式分割
を行うと発表したことが材料視された。効力発生日はともに10月1日。単元株制度の採
用と株式分割により投資単位は現在の2分の1となる。
(ロイターニュース 杉山容俊)