[ウィーン 4日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は4日、協調減産の枠組みを2024年末まで延長することで合意した。また、サウジアラビアは7月に独自に追加減産を行う方針を示した。
サウジのエネルギー省によると、同国の7月の生産量は日量約900万バレルとなる。5月は日量約1000万バレルだった。アブドルアジズ・エネルギー相は記者会見で「市場は安定を必要としている」と述べた。
OPECプラスは、昨年に合意した日量200万バレルの減産と今年4月に合意した日量166万バレルの自主減産を含め、世界の需要の3.6%に相当する日量366万バレルの減産を行っている。
23年末までこの枠組みを維持する方針だったが、7時間におよぶ今回の協議の結果、これを24年末まで延長することで合意した。
アナリストはOPECプラスの決定について、原油価格を下支えし、投機をけん制しようとする意思を明確に示すものだと指摘した。
OPECプラスは24年1月から全体の生産目標を現行目標からさらに日量140万バレル引き下げ、合計で日量4046万バレルとすることも決定した。
ただ、大部分はロシア、ナイジェリア、アンゴラの目標を現在の生産水準に合わせて引き下げたものであり、実際の削減にはならない見通し。
一方、アラブ首長国連邦(UAE)の生産目標は日量322万バレルと、約20万バレル引き上げられた。