シンガポールの中央銀行に当たる金融通貨庁（MAS）が、仮想通貨に関する新たな規制が必要かどうか検討していることが明らかになった。 シンガポールは現在、仮想通貨に対して直接的な規制は行っていない。
しかし、仮想通貨によるサービスを提供する仲介事業社に対して資金洗浄及びテロ資金供与の対策を求めるなど、仮想通貨を取り巻く活動を規制してきた。
先月28日、MAS金融監督部門のオン・チョン・ティー事務次長は、同国でICOが増加していることを背景に、投資家の保護に向けた追加的な規制が必要かどうか検討していることをスピーチの中で伝えた。
これに先立ってMASは昨年11月、デジタルトークンの発行がどのように現行の証券取引法に適応されるかを示したICOに関するガイドラインを発表した。
また翌月には投資家に対して、仮想通貨の投資におけるリスクの大きさを理解し慎重に判断するよう警告をしている。
同国はフィンテックの導入支援や関連法整備を進め、フィンテック推進を国家戦略の一つに位置付けていることから、規制強化により仮想通貨市場の健全な発展を目指す可能性が高い。