[伊豆(静岡県) 8日 ロイター] - 東京五輪は8日、伊豆ベロドロームで自転車トラック種目の女子オムニアム決勝を行い、梶原悠未(かじはら・ゆうみ)が110ポイントで銀メダルを獲得した。五輪自転車競技で女子選手がメダルを獲得するのは初めて。
金メダルは124ポイントでジェニファー・バレンテ(米国)が、銅メダルは108ポイントのキルステン・ウィルト(オランダ)が獲得した。
オムニアムはトラックレースの複合種目。梶原は最後のポイントレースで落車するアクシデントに見舞われ10着だったが、それまでの3種目で高ポイントを挙げており、総合で2位となった。
レース後、梶原は「メダルを取れたことはとてもうれしいが、優勝目標にここまで取り組んだのですごく悔しい」としつつ、「日本女子選手がオムニアムで世界に通用することを日本の皆さんに走りで届けることができたと思う。競技人口が増えて世界で強豪国と呼ばれるよう頑張りたい」と話した。
梶原は高校入学後に自転車競技部に入部したのがきっかけで競技を開始。それまで競泳に熱中していたが、「一番になりたい」との気持ちから自転車に転向し、2014年のジュニア世界選手権ポイントレースで2位に入った。19年はワールドカップの第3戦と第4戦のオムニアムで優勝。20年の世界選手権オムニアムで優勝を飾った。埼玉県和光市出身の24歳。
オムニアムは、多数の選手が一斉にスタートして順位を争うスクラッチ、周回ごとに先頭の選手にポイントが入るテンポレース、2周回ごとに最下位の選手が脱落するエリミネーション、中間ポイントを獲得しながら30キロメートル前後を走るポイントレースの4つの合計得点で順位を競う。