[25日 ロイター] - テニスの四大大会最終戦、全米オープン(OP)で女子シングルス連覇を狙う大坂なおみについて、メンタルヘルス問題による一時休養からの復帰後、精彩を欠くプレーが続いていることに不安の声が上がっている。
大坂は四大大会を4回優勝し、人種差別撤廃活動を支援したことでも世界的に注目された。パワーのあるプレースタイルの大坂は、長年にわたり女子テニスのトップに君臨したセリーナ・ウィリアムズ(米国)の後継者と見なされている。
一方で大坂は今年の全豪OPで優勝した後の全仏OPでは大会途中に棄権し、過去にうつ病と闘っていたことを告白。さらにウィンブルドン選手権を欠場し、復帰後は東京五輪やウエスタン・アンド・サザンOPで不本意な成績に終わった。
テニスの殿堂入りもした元選手のパム・シュライバー氏は「大坂は前に進むに当たって何らかの困難を抱えている。やや予測不可能だ」と指摘。「ただ、過去2回優勝の地に戻ってくる。特別な思い出があれば、良いテニスができるものだ」とも述べた。
大坂は昨年の全米OP前に多くの試合に出場したことで負傷を抱えたことに触れ、試合数が少ないことから体調は良いと話している。
男子の元世界ランキング1位のジョン・マッケンロー氏は「彼女は接戦を制する必要がある。全豪OPの4回戦では、ダブルマッチポイントを切り抜けて、その後調子を上げた。彼女が好成績を残すには、そのような状況が必要ではないか」と述べた。