[モスクワ 14日 ロイター] - ロシア海軍は14日、ウクライナ南部に面する黒海で対潜水艦の演習を実施した。隣国ベラルーシとの国境近辺の領空ではロシア軍の戦闘機がパトロールを行っている。
北大西洋条約機構(NATO)によると、ロシアが10日にベラルーシで開始した大規模な合同軍事演習には約3万人のロシア軍部隊が参加するほか、SU35戦闘機や地対空ミサイルS400なども配備される見通し。
ロシアのショイグ国防相はプーチン大統領に対し、軍事演習の一部はすでに終了、もしくは終了に近づいていると述べた。
ベラルーシのルカシェンコ大統領は14日、演習が終了すれば、ロシア軍がベラルーシを離れるという認識を示しつつも、「われわれ(自身とロシアのプーチン大統領)が決定する。われわれの領土だ」と語った。
バイデン米大統領とプーチン大統領は12日、ウクライナ情勢を巡って電話で約1時間会談したものの、緊張緩和に向け事態が大きく動くことはなかった。バイデン氏は、ウクライナに侵攻すれば西側は断固として対応し、モスクワは孤立すると警告。プーチン氏は、ロシア側の懸念が受け止められていないと伝えた。
ロシア通信(RIA)によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は「数年前に何ら対話も接触もなかったことを考えれば、対話はプラスの動きだった」としつつも、「残念ながら、会談で話し合われたことはネガティブな内容のみだった。米ロシア関係は最悪の状態で、地に落ちている」と語った。