[国連 28日 ロイター] - 国連総会(193カ国)は28日、ウクライナ危機を巡る緊急特別会合を開き、1日目の議論を行った。ウクライナに侵攻したロシアを非難し、軍の撤収を求める決議案の採決を週内に行う見通し。
安保理は25日にウクライナ侵攻を非難する決議案を採決したが、常任理事国のロシアが拒否権を行使して不採択となっていた。同様の内容の決議案が国連総会で採決にかけられる見通しで、国連総会では否決権を持つ国はないため、欧米の外交官は採択されると見込んでいる。採択には全体の3分の2の賛成票が必要。
国連総会で採択した決議に拘束力はないが、政治的な影響力はある。米国と同盟国はロシアの孤立化を印象付ける機会になると捉えている。
外交筋が28日に話したところによると、決議案の共同提案者は既に80以上いる。緊急特別会合は数日続き、採決の前に100カ国以上の代表が演説する見通し。
国連のグテレス事務総長は、ロシアのプーチン大統領が週末に核抑止部隊に高度警戒態勢を取るよう命じたことは「背筋が凍るような展開」だとし、核行使を伴う紛争は「想像できない」と強調した。
ウクライナのキスリツァ国連大使は、プーチン氏の命令は「気が狂っている」と非難した。
ロシアのネベンジャ国連大使は、ロシア軍はウクライナの民間人居住地域を砲撃しておらず、民間人に脅威をもたらしていないと主張した。