[ワシントン 20日 ロイター] - オースティン米国防長官は20日、中国の魏鳳和国防相と電話会談した。バイデン米政権発足以降、米中の国防トップが電話協議するのは初めて。
米国防総省のカービー報道官によると、両氏は米中関係のほか、「地域の安全保障問題やロシアのウクライナへの理不尽な侵攻」について協議したという。
一方、中国国防省が発表した声明によると、魏国防相はオースティン長官に対し、台湾は中国の一部であり、誰もそれを変えることは出来ないと表明。「台湾問題が適切に処理されなければ、米中関係に有害な影響が及ぶ」と述べたという。
米中関係は台湾問題のほか、中国の人権問題や南シナ海での軍事活動を巡り緊張状態にある。
オースティン氏はこれまで中国の国防トップとの会談を何度も試みており、今回ようやく実現した。
米政府当局者によると、電話協議は約45分間行われ、両国の懸案事項で目立った進展はなかったものの、オースティン長官はウクライナへの侵攻を続けるロシアに中国が武器を供与しない重要性を改めて強調した。