[17日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)は17日、欧州連合(EU)代表部の代表代行を呼び出し、ボレルEU外交安全保障上級代表による先週の発言が人種差別的だったとして説明を求めた。
ボレル氏はベルギーに創設された欧州外交アカデミーでの発言で、欧州を「庭園」と呼び、世界の大部分は「庭園に侵入しかねないジャングル」と表現。
「庭師は庭の手入れをすべきだが、壁を作ることで庭を守るのではない。ジャングルの侵入を防ぐために小さな庭を高い壁で囲んでも解決にはならない。なぜならジャングルは成長力が強く、壁の高さは常に不十分になるからだ」などと述べていた。
UAEの国営首長国通信(WAM)によると、同国外務省はこの発言について「不適切かつ差別的」で、「世界中で不寛容と差別の風潮を悪化させる」と指摘した。
通信社EFEによると、ボレル氏は17日の記者会見で、自身の発言が差別的、もしくは植民地主義的だったとの見方を否定。「フォートレス(要塞)ヨーロッパ」の考え方を拒否し、学生らに世界との関わりを促す意図だったと釈明した。