［４日 ロイター］ - 国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）は、今月から開催されるワールドカップ（Ｗ杯）の出場国に対して、サッカーに集中し、スポーツをイデオロギーや政治的な闘争に引きずり込まないよう求める書簡を出した。
カタールで開催される同大会を巡っては、同国の人権侵害に対する抗議が世界各地で続出。オーストラリアはカタールの人権問題や性的少数者に関する対応に反対を表明し、デンマークの出場選手たちは抗議として家族を伴わずに大会へ参加することを明らかにしている。
スカイニュースによると、ジャンニ・インファンティノ会長とファトマ・サモウラ事務局長から出場３２カ国に送られた書簡には「お願いだから、今はサッカーに集中しよう。サッカーが他とかかわりなく存在しているわけではないことは承知だし、世界中で多くの問題や政治的な困難があることも理解している。だが、サッカーがイデオロギーや政治的な争いに引きずり込まれないようにしてほしい」とつづられていた。
なお、ＦＩＦＡはロイターの取材にコメントしていない。オーストラリア・サッカー協会は４日に書簡を受け取ったことは認めたが、これに関するコメントは避けている。