[30日 ロイター] - サッカー界のレジェンドで「王様」と呼ばれた元ブラジル代表ペレ氏が亡くなったことを受け、サッカー界のみならず、各国の著名人など世界中から哀悼の意を表する声が上がっている。
ペレ氏は29日、大腸がんの進行などによる多臓器不全のため、治療を受けていたサンパウロの病院で死去した。82歳だった。1958、62、70年のワールドカップ(W杯)で、選手として史上唯一の3度優勝を経験。21年間の現役生活で1283得点を決めた。
サッカー界では、イングランド・プレミアリーグのリバプールやマンチェスター・ユナイテッド(マンU)、スペインのバルセロナなど、各クラブが公式ツイッターなどでペレ氏を追悼するコメントを投稿。アルゼンチン代表リオネル・メッシは「ご冥福をお祈りします、ペレ」、フランス代表キリアン・エムバペは「サッカー界の王様は旅立ったが、彼のレガシーが忘れられることはない」とつづるなど、多くの著名サッカー選手らも追悼した。
米国からは、ジョー・バイデン大統領が「どんな競技よりも世界をひとつにするスポーツであるサッカーにおいて、貧しい家庭に生まれ育ったペレが伝説のサッカー選手へと成長したことは、何が可能かを示す物語だ。(大統領夫人の)ジルと私の思いは、彼の家族と彼を愛した全ての人々とともにある」と述べ、バラク・オバマ元大統領も「ペレは、美しいサッカーをプレーした史上最高の選手の1人。そして、世界で最も知名度の高いアスリートの1人として、彼はスポーツの人々を結びつける力を理解していた」と故人をしのんだ。
インドのナレンドラ・モディ首相が「ペレが亡くなったことは、スポーツ界に埋めることのできない空白ができたということ。世界的なサッカーのスーパースターであり、その人気は国境を越えている。彼の傑出したスポーツパフォーマンスと成功は、次の世代にインスピレーションを与え続けるだろう。彼の家族とファンに哀悼の意を表す」と表明するなど、各国の首相も追悼。
その他、女子テニスのレジェンド、ビリー・ジーン・キング氏や男子テニスのラファエル・ナダル、米俳優シルベスター・スタローン氏、陸上で五輪金メダリストのウサイン・ボルト氏、自動車レースF1でメルセデス所属のルイス・ハミルトンなど、競技やスポーツの枠を超え、数多くの別れを惜しむ声が世界中から寄せられている。