[ブリュッセル 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は20日のEU外相理事会で、今後4年間のウクライナへの武器、弾薬など軍事支援に充てる200億ユーロ(約224億ドル)の基金を設けることを提案した。
ロシアの侵攻を受けるウクライナの安全を長期的に保証しようとする国際的な動きが活発になっており、主要7カ国(G7)は先週、永続的な安全保証支援に向けた国際的な枠組みを発表したばかり。EUとしても長期的にウクライナを支援する基盤を整えたい考え。
ボレル氏は理事会後の記者会見で、EUの既存の基金「欧州平和ファシリティ(EPF)」にウクライナ専用枠を設け、年間最大50億ユーロの支援を4年間実施できるようにすることを提案したと説明した。
EPFは2021年に創設され、紛争の阻止、平和構築、国際的な安全保障強化のための行動に資金を提供することを目的としている。規模は当初の57億ユーロから120億ユーロに拡大した。
EU加盟国が域外の国々に提供する軍事支援にかかる費用の少なくとも一部を基金が負担している。
外相理事会で複数の加盟国は、ウクライナへの長期的軍事支援の提案を歓迎したが、規模など詳細はさらに協議が必要とした。
ボレル氏は、8月末の会合で外相と国防相が詳細を話し合うとの見通しを示した。