[バンコク 21日 ロイター] - 5月のタイ下院総選挙で第1党となった「前進党」は21日、党の首相候補が議会の支持を得られなかったことを受け、連立を組む第2党の「タイ貢献党」に政権樹立の主導権を委ねる方針を発表した。
連立政権樹立を目指す8党連合は前進党のピター党首を首相候補として支持していたが、13日の投票で就任に必要な過半数票を得られず、19日には議会が同氏の候補資格を無効と判断した。
前進党は27日に予定される首相指名選挙でタイ貢献党が擁立するいかなる候補も支持する方針。
前進党のチャイタワット幹事長は記者会見で「政治家や独占企業、機関など保守勢力が前進党による政権発足を認めてくれないのは明白」と指摘。
「重要なことはピター氏が首相になれるかではなく、タイに民主主義を復活させることだ。われわれはこの国にその機会を提供し、第2党による政権樹立を認める」と述べた。
一方、タイ貢献党のチョンラナン党首は記者会見で、議員に投票を働きかけ始めると表明。同党は王室侮辱に関する法律を改正するという前進党の計画を支持していない。
次の首相指名選挙でタイ貢献党は、不動産業界の大物であるセター氏(60)を候補にすると予想されている。チョンラナン氏は決定はしていないと述べた。
*システムの都合で再送します。