[ワシントン 28日 ロイター] - 2024年米大統領選の共和党候補指名を争うニッキー・ヘイリー元国連大使が、南北戦争の原因に関する質問に対し「奴隷制」との回答を避けたことが物議を醸している。
複数メディアが報じた映像によると、ヘイリー氏は27日に東部ニューハンプシャー州で開催されたタウンホール形式のイベントで、何が南北戦争の原因だったと考えているかという質問に対し、「政府がどのように運営されるか、人々ができることととできないことの自由に関する問題が原因だった」という考えを示した。
この回答に対し、質問をした男性は「2023年において『奴隷制』という言葉に触れずにその質問に答えることに驚いている」と述べた。
ヘイリー氏は28日、ラジオ番組で「無論、南北戦争は奴隷制度に関するものだ」と述べ、27日のコメント撤回に腐心した。
共和党候補指名争いで支持率が拮抗するデサンティス・フロリダ州知事の報道官はX(旧ツイッター)に、ヘイリー氏は「自ら作り上げた巨大な混乱に足を踏み入れた」と投稿した。
24年大統領選で再選を目指すバイデン大統領も、ヘイリー氏の27日の発言を映した動画に南北戦争は「奴隷制を巡るものだった」という字幕を付け、ソーシャルメディアに投稿した。