[北京 29日 ロイター] - 中国外務省の報道官は29日、習近平国家主席が5月5─10日に、フランス、セルビア、ハンガリーを訪問すると発表した。通商問題などで緊張が高まる中、欧州連合(EU)との関係強化に向け5年ぶりに欧州を歴訪する。
報道官は習氏の訪仏を巡り、フランスとの二国間関係は健全な成長の勢いを維持しており、両国は戦略的な意思疎通と実務的な協力を行ってきたと指摘。
定例記者会見で「中国とフランスの包括的な戦略的パートナーシップを新たな段階に押し上げ、中国とEUの関係の健全な発展に新たな弾みをつけ、世界の平和、安定、発展、進歩に新たな貢献をする時だ」とした上で「中国は、政治的相互信頼、連帯、協力をさらに強化するためにフランスと協力することを楽しみにしている」と語った。
EUの欧州委員会は、中国製電気自動車(EV)輸入を巡り補助金調査を実施しているが、フランスも調査を支持。中国はその後、フランスを標的にしたとみられるブランデーの反ダンピング調査を開始した。
習主席はセルビアのブチッチ大統領と会談する予定で、二国間関係について意見を交換し、中国とセルビアの関係の格上げについて話し合うという。
ハンガリーも訪問する。報道官はハンガリーについて「中国にとって『一帯一路』構想、中国と中・東欧諸国の協力推進における重要な協力パートナー」とコメントした。