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薄商いのなか先物に振らされやすい需給状況

発行済 2018-03-16 08:38
更新済 2018-03-16 09:00
薄商いのなか先物に振らされやすい需給状況
 16日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。
15日の米国市場は、NY連銀製造業景況指数が予想を上振れるなど経済指標の結果が材料視されるものの、米中貿易摩擦への警戒感が根強く、上値の重い展開となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の21655円だった。


 NYダウの上昇の流れから、やや買い先行の展開になろう。
ただし、ナスダックとSOX指数は小安く、ハイテク株の弱さが重石になる可能性がある。
また、昨日はコーン国家経済会議(NEC)議長の後任に保守系の著名経済評論家ラリー・カドロー氏を起用することが伝えられたが、トランプ政権は「米国第一主義」を一段と推し進める陣容になりつつある。
貿易戦争への懸念が高まりやすく、積極的な売買は手控えられやすい。


 また、モラー米特別検察官は、ロシアによる2016年の大統領選介入でトランプ陣営の共謀疑惑を巡る捜査で、トランプ大統領の一族が経営する企業に召喚状を送付したと米メディアが報じている。
トランプ政権運営に対する不透明感も神経質にさせそうだ。
さらに、国内では森友スキャンダルの行方が見極めづらく、引き続き商いが膨らみづらい中、先物主導のインデックス売買に振らされやすいだろう。
心理的な支持線として意識されている25日線を挟んでの推移といったところか。


 物色は日経平均がこう着のなか、中小型株を中心に業績のほか、格上げ等を手掛かりとした個別物色ではあるが、値ごろ感からの水準訂正の動きに期待。
また、調整が長かった銘柄等へは値幅取り狙いが意識されそうだ。

(村瀬智一)

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