[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅円安の107円前半。アジア株の下げ渋りを背景に円高は一服。ドルは朝方につけた5カ月ぶり安値から緩やかに切り返した。
米国の大幅緊急利下げにもかからわず米国株が大きく下落したことを受けて、朝方は円が堅調。ドルは一時106.85円と昨年10月8日以来、5カ月ぶり安値を更新した。
しかし日経平均がプラス圏へ転換、中国株もマイナス圏ながら下げ渋ると、円は次第に反落。ドルは107.52円まで切り返し、豪ドルも71円台へ値を戻した。
市場では引き続き、主要国中銀が市場安定化策を打ち出すとの期待が下支えとなっている。この日は株式市場で日銀が上場投資信託(ETF)の買いを入れているとの観測が出回り、株価が上昇へ転じる一因となった。[nL4N2AX1LV]
一方、アジア時間中も米10年国債利回りは0.97%付近と、過去最低水準で底ばい。市場では17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、さらに0.25%の利下げが行われる可能性を指摘する声が出ていた。
米国の緊急利下げを踏まえたドルの中期見通しについては「景気を支援する意図での『通貨安戦争』で、米国は一歩先んじた。欧州や日本が利下げカードを切れない環境で、じわじわとドル安が進むことを予想する」(FXプライムbyGMO、常務取締役・上田眞理人氏)との意見が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル (EUR=) ユーロ/円 (EURJPY=)
午後3時現在 107.39/41 1.1155/59 119.81/85
午前9時現在 107.06/08 1.1174/78 119.65/69
NY午後5時 107.12/15 1.1171/75 119.66/70
(為替マーケットチーム)