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極洋 Research Memo(2):水産商事部門を主力とする

発行済 2016-12-08 16:02
更新済 2016-12-08 16:33
極洋 Research Memo(2):水産商事部門を主力とする
1301
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2060
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■会社概要

(1)会社沿革

極洋 (T:1301)は、昭和12年(1937年)に設立された。
その後、昭和46年(1971年)に社名を株式会社極洋に変更し、事業内容を水産食品の買い付け、製造、販売事業へ拡大していった。
平成8年(1996年)には、水産物の買い付けを目的に、米国にKyokuyo America Corporationを設立した。
その後、中国、タイ、オランダ、オーストリアにも拠点を設立し、海外展開を活発化している。


現在では5部門(水産商事、冷凍食品、常温食品、物流サービス、鰹・鮪)を中心に事業を展開している。


(2)事業内容

同社の主力事業はすべて「水産」に関連したものであるが、以下の5つに部門を分けている。
2016年3月期の売上高比率では、水産商事部門及び冷凍食品部門が比較的高いが、利益面では水産商事部門及び鰹・鮪の影響が大きいビジネス構造となっている。
各部門の詳細は以下のようになっている。


a)水産商事
水産商事部門では、豊富な資金力を背景に幅広い品目を取り扱っており、各種の水産物(主に南北凍魚、サケ・マス、エビ等)の買い付け、販売、加工などを行っている。
仕入れ先は国内外の漁業会社及び商社などで、販売先は商社、食品加工会社、卸売業者、及び荷受会社など幅広い。
仕入れ先に対しては加工方法等について、技術指導を行うケースもある。
また海外で仕入れた商品を海外へ転売する3国間取引も行っている。


売上高及び利益は、魚価、需要動向に大きく影響される。
そのため、需要動向を見極めたうえでの適切な仕入れ及び在庫管理が、利益に対しては重要なファクターとなる。


b)冷凍食品
冷凍食品部門では、主に水産系の食材を、生食用、加熱用、衣付食材用(フライ等)に冷凍加工して販売する。
上記の水産商事と同様のルートで販売すると同時に、エンドユーザー(消費者)に近いルートでも流通している。


この分野での同社の特色は、生食用冷凍食品で高いシェアを持っており、特に大手回転寿司チェーン向けが強いということになるだろう。
従来はBtoBが中心で、BtoCの一般家庭用の販売は行っていなかったが、2014年1月から自社ブランド「シーマルシェ」で量販店向けに冷凍食品の出荷を開始し、家庭用の冷凍食品市場に参入した。
この市場は競争の激しい分野ではあるが、さらに売上を伸ばしていく計画で、今後の展開が注目される。


c)常温食品
常温食品部門では、量販店及びコンビニ向けの缶詰を中心として、健康食品及び珍味類を扱っている。
主原料は近海物の魚(サバ・イワシ等)が多いが、魚価が上がった場合の価格転嫁はすぐには難しいことから、利益率が変動することが多々ある部門である。


d)物流サービス
物流サービス部門では、東京の大井と京浜地区の城南島、及び大阪、福岡の4拠点で冷蔵倉庫事業を行っている。
また、主に海外ユーザー向けに冷蔵運搬船事業(果物、野菜類)を行っていたが、収益が船舶市況に大きく左右されることもあり事業からの撤退を決定し、この上半期(2017年3月期第2四半期)に保有する冷蔵運搬船3隻すべてを売却した。


e)鰹・鮪
鰹・鮪部門では、主に中西部太平洋及び東沖海域における良質のカツオの漁獲から、マグロの買い付け、加工、販売まで一貫した事業を展開している。
最新の設備を備えた海外まき網船5隻が、カツオを漁獲する一方で、世界各地からのマグロの買い付けも行っている。


これらのカツオ及びマグロを国内外の関連会社及び協力工場で加工し、顧客である外食産業及び量販店に販売している。
2015年7月にはカツオタタキなど冷凍カツオ・マグロを中心とした水産物加工品を製造するために指宿食品(株)を設立し、今期からフルに寄与している。
またマグロの安定的な商材確保を図るべく、2007年にキョクヨーマリンファーム(株)を、2010年にはキョクヨーマリン愛媛(株)をそれぞれ設立して、本鮪の養殖事業に着手し、拡大している。
これまでの冷凍品に加え、さらに安定した高品質な生鮮品の供給が可能となった。
また、2012年11月には合弁会社の極洋日配マリン(株)(現:極洋フィードワンマリン(株)を設立し、完全養殖への取り組みも進めており、種苗生産分野の技術を有するフィード・ワン (T:2060)をパートナーとしている。
養殖鮪事業は新たな強みとして期待されており、来期末には完全養殖クロマグロの初出荷が予定されている。
なお、「本鮪の極」ブランドは既に定着し、これに続く安全養殖マグロの新たなブランド化も進めていく。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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