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コールセンター(または、コンタクトセンター)業務の大手で22,997名のコミュニケーターを擁する。
2005年に非上場となったが、伊藤忠商事 (T:8001)の資本参加を含む企業再編を経て2015年11月に再上場した。
(1)事業構造と利益構成
CRM(Customer Relationship Management)事業と呼ばれるコールセンター業務が主な柱で、2017年2月期第2四半期累計の売上収益の93.1%、営業利益の97.9%を占める。
従来のコールセンター業務の他、IT技術を駆使したサービスも提供しており、BPO業務と呼ばれるデータ入力やWeb制作も請け負う。
ソフトバンク (T:9984)関連の業務を行う旧BBコール業務が2016年2月期では売上収益の15.2%を占めた。
また、製薬会社や治験実施施設から治験支援業務を請け負う治験関連業務や、モバイル向けコンテンツ販売も運営している。
(2)特徴・強み・取り組み
伊藤忠商事関連の案件による売上収益は2016年2月期では約24億円だったが、2017年2月期上期だけで約33億円を達成した。
労働人口減少という逆境もあるが、人材確保のため働きやすい環境の整備のほか、都市部郊外のホームセンター内のスペースを活用し「スモールオフィス」という新たなスタイルのコールセンターを開設している。
また、ビジネスモデルの進化にも取り組み、AIの活用、ナレッジマネジメントからアナリティクスまでを含む未来型のビジネスモデル「Advanced CRM構想」を携え、新しいマーケティング・パートナーとしての飛躍を目指す。
(3) 2017年2月期第2四半期決算
売上収益が前年同期比6.4%増の54,266百万円、営業利益が同7.7%減の4,289百万円だった。
売上収益では、旧BBコールでの受託量が前年に対し減少となったものの想定程には落ち込まなかったこと、また、伊藤忠シナジーの拡大などで増収となった。
営業利益段階では、調整項目等一時費用の減少やスポット業務の増による増益要因もあったが、CRM事業への先行投資、旧BBコールへの発注量の減少、新規案件の先行費用や人件費の増加などによる費用増、上場維持コストなどの減益要因が上回り、前年同期を下回る着地となった。
のれんは95,824百万円と前期末から大きな変化はない。
通期業績予想は据え置いた。
■Check Point
・コールセンター業務の大手。
伊藤忠商事の傘下となり2015年11月に再上場。
・第2四半期は増収減益となったが、伊藤忠シナジーの拡大で業績の拡大を目指す。
・AIを活用したクライアント企業との新たなビジネスモデル「Advanced CRM構想」などで新たなステージへ。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)