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TKP Research Memo(6):売上高・利益の急拡大は続く

発行済 2017-06-07 15:05
更新済 2017-06-07 15:33
TKP Research Memo(6):売上高・利益の急拡大は続く
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■業績動向

1. 2017年2月期決算
ティーケーピー (T:3479)の2017年2月期連結業績は、売上高が前期比22.5%増の21,978百万円、営業利益が同34.4%増の2,694百万円、経常利益が同38.1%増の2,552百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同44.5%増の1,352百万円と大幅な増収増益。
新規出店による直営貸会議室数の増加、高付加価値のガーデンシティPREMIUMの拡大、閑散期の試験会場ニーズ等新規用途の開発、新規オープンホテルの順調な稼働等により売上高は大幅に拡大した。
また、売上高の伸び率より売上原価及び販管比率の伸びが低かったことにより34.4%の営業増益を達成、営業利益率は前期比から1.1ポイント上昇、2015年2月期との比較では、6.1ポイントの上昇となる12.3%となった。
売上高拡大だけでなく、コストコントロールも含めてうまく運営できているようだ。
ROEは36.0%、ROAは12.5%と高水準。


期中における国内貸会議室の展開先は、「TKPガーデンシティPREMIUM大阪駅前」、「TKP心斎橋駅前カンファレンスセンター」、「TKP新橋カンファレンスセンター」のほか、会議室併設型ビジネスホテル第2号店となる「アパホテルEXCELLENT」、第3号店として「アパホテル」。
期末時点では、前期末比14.4%増の215拠点、同14.1%増の1,752室の貸会議室数となった。


(1) サービス及びグレード別売上高
サービス別売上高ではすべての項目において前期を上回った。
会議室料は前期比22.9%増の12,659百万円、オプションは同26.9%増の2,135百万円、料飲が同16.3%増の4,657百万円、宿泊が同84.0%増の1,093百万円、その他が同5.7%増の1,433百万円。
会議室料、オプション、料飲の構成比は前期から大きな変化は見られなかった。


2017年2月期のグレード別売上高は、ガーデンシティPREMIUMが1,355百万円(構成比は6%)、ガーデンシティが7,523百万円(同34%)、カンファレンスセンターが8,034百万円(同37%)、ビジネスセンターが1,782百万円(同8%)、スター貸会議室が179百万円(同1%)、宿泊が1,284百万円(同6%)、その他が1,819百万円(同8%)となった。
スター貸会議室を除き、すべてにおいて前期より売上高は増加している。
特に顕著な変化があったのは、ガーデンシティPREMIUMの構成比が2%から6%に上昇していることだ。
売上高も317百万円から1,355百万円と、1年間で3.3倍に拡大しており、同社のより高付加価値案件への導入が進んでいる証左と考える。


(2) 財務及びキャッシュ・フローの状況
総資産額は、前期末比7,528百万円増の24,140百万円となった。
流動資産は同441百万円減の8,489百万円、固定資産は同7,087百万円増の15,650百万円と固定資産が拡大した。
固定資産の増加は、主に有形固定資産の増6,633百万円に起因しており、その内訳は、アパホテルの建築及び貸会議室の出店を拡大したことにより建物及び構築物が同2,292百万円増の4,035百万円、外神田及び曽根崎の宿泊施設用地の取得に伴い土地が同3,930百万円増の6,507百万円。
投資その他の資産は、同944百万円増の4,763百万円で、主な増加要因は貸会議室出店に伴う敷金及び保証金の増加503百万円。
負債は同6,158百万円増の19,669百万円で、短期性及び長期性借入金等の増加で有利子負債額は同6,356百万円増の16,607百万円となった。
最終利益の計上などにより純資産は同1,370百万円増の4,470百万円。
これらにより期末時点の自己資本比率は同0.3ポイント悪化の18.3%となったが、流動比率は160.7%と健全な水準と言える。


「持たざる経営」を推進しているのに対し、建物及び構築物と土地の増加幅が大きく見えいぶかしく思う読者もいるかもしれない。
これは、上場前の数年前に現預金が豊富にあったため資金運用の意味合いや、中古ホテルの購入より新築で土地を購入した方が安い時期があったためその手段として一部不動産を取得したことに伴うもの。
今後も土地を取得してホテルを増やすという意味ではない。
なお、ホテルは、既にSPV(Special Purpose Vehicle)化されている。


なお、上記の数値はいずれも上場前の状態であり、上場後の貸借対照表は上記から乖離していることに注意されたい。
同社は決算期末の2017年2月末後である2017年3月27日に東京証券取引所マザーズに上場しており、上場に伴う資金調達、シンジケートローンの発行、社債の発行などにより、特に純資産の部及び有利子負債については2月時点の上記の数値から大きく乖離しているだろう。


2017年2月末時点の現金及び現金同等物の期末残高は、前期末比305百万円減の5,494百万円。
営業キャッシュ・フローは1,096百万円の収入となった。
法人税等の支払額1,303百万円、売上債権の増加額593百万円などの支出もあったが、税金等調整前当期純利益2,360百万円、減価償却費440百万円、減損損失191百万円などの収入が上回った。
投資キャッシュ・フローは7,705百万円の支出で、有形固定資産の取得による支出6,769百万円が主要因。
財務キャッシュ・フローは、長期借入れによる収入6,737百万円や社債の発行による収入1,853百万円などで6,310百万円の収入となった。


(3) 重要な後発事象
現在までの重要な後発事象としては、シンジケートローンで70億円、社債発行計10億円がある。
同社は将来の機動的な資金ニーズへの対応を目的としており、現預金の保有率を高くしたいという意向があるようだ。
今後も積極的にM&Aを検討するが、具体的な大規模M&A案件があるため大型調達をした訳ではないもよう。


2. 2018年2月期会社予想
2018年2月期連結業績予想は、売上高26,839百万円(前期比22.1%増)、営業利益3,271百万円(同21.4%増)、経常利益は3,021百万円(同18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,705百万円(同26.1%増)。
この予想数値は積み上げ方式で策定されており、236拠点、会議室数1,946室の前提の下、ガーデンシティPREMIUM及びガーデンシティの売上高は10,565百万円、カンファレンスセンターが8,678百万円、ビジネスセンターが2,167百万円、スター貸会議室が193百万円、宿泊・研修が2,859百万円、その他が2,374百万円の計画となっている。
売上原価・販管費等の費用も積み上げで見積もっているほか、特別損失については過去の実績を勘案し減損損失を織り込んでいる。


(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)

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