日本トリム (T:6788)は、家庭用医療機器メーカーからメディカルカンパニーへの移行という大きな目標を掲げている。
増加の一途である我が国の国民医療費の抑止の一助となる施策として、健康寿命を延伸するための「予防医療」が最も重要であると考えている。
管理医療機器である「電解水素水整水器」で体によい水を日々の生活に取り入れる「ウォーターヘルスケアという、新習慣。
」を提唱している。
「健康経営優良法人2017 ~ホワイト500~」に上場企業3,537社から認定された235社の1社となっている。
さらに、「快適で健康なヒューマンライフの創造に貢献する」という企業理念のもと、飲用にとどまらず医療分野や農業分野、畜産分野での様々な応用を実現し、電解水素水をベースに世界へ挑戦するオンリーワン企業を目指している。
1. 電解水素水の利用が次世代型医療及び農業分野に広がる
電解水素水整水器市場では、15年連続してトップにあり、同社の市場占有率は64.5%である。
日本発の技術を海外市場でも展開しており、海外売上高比率は5%を超える規模になってきた。
エビデンスを根拠とする科学的アプローチは、次世代型及び先端的な分野における国内外の大学や研究機関との産学共同研究による論文と実証実験という形で結実している。
次世代型透析療法「電解水透析」は、2017年3月に電解水透析室を設置し、営業活動強化に乗り出した。
同療法を含む日本式医療サービスを提供する病院を中国で展開するプロジェクトに参画しており、フラッグシップとなる北京での第一号病院開院にむけて着々と準備を進めている。
農業分野では2017年2月より、高知県南国市において次世代型・オランダ式園芸施設が竣工し、同社製農業用整水器を使用する「還元野菜」の栽培がスタートした。
2. 電解水のバブリング水素水に対する優位性に関する論文を発表
2017年2月に、同社と九州大学と東京大学による電解水素水のバブリング水素水に対する優位性に関する共同論文が米国科学誌「PLOS ONE」に掲載された。
電解水素水は、同濃度のバブリング水素水よりも細胞内の活性酸素消去活性が約5倍高いとのデータが出た。
また、水素ガスが脱気した後でも、電解水素水の細胞内活性除去能力は約60 %の活性(バブリング水素水の約3倍)が残った。
一方、バブリング水素水の活性成分は溶存水素のみのため、脱気した後では活性が残っていなかった。
電解水素水はバブリングで生成した水素水よりも抗酸化性が高く、電気分解によって水素水を生成することの優位性が示された。
3. 業績面では、前期下期がボトムの見込み
2017年3月期の業績は、下期に水素水に対する各種報道の影響を受けて失速し、減収減益に終わった。
その影響が今期上期まで続くとみているが、5月以降の職域販売のスケジュールの入り具合などから最悪期を脱出する見込みで、業績的には前期下期をボトムに回復傾向に入ると予想される。
2018年3月期は、5.1%の増収、7.0%の経常増益の予想だが、新規の大口OEM先との取引がスタートすることや電解水透析などの医療分野、再生医療などの先進医療事業で着実な進展が期待できそうだ。
■Key Points
・電解水素水のバブリング水素水に対する優位性に関する論文を発表
・再生医療関連事業に経営資源を集中し、企業価値向上を図る
・企業業績は、前期下期を底に回復傾向を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
増加の一途である我が国の国民医療費の抑止の一助となる施策として、健康寿命を延伸するための「予防医療」が最も重要であると考えている。
管理医療機器である「電解水素水整水器」で体によい水を日々の生活に取り入れる「ウォーターヘルスケアという、新習慣。
」を提唱している。
「健康経営優良法人2017 ~ホワイト500~」に上場企業3,537社から認定された235社の1社となっている。
さらに、「快適で健康なヒューマンライフの創造に貢献する」という企業理念のもと、飲用にとどまらず医療分野や農業分野、畜産分野での様々な応用を実現し、電解水素水をベースに世界へ挑戦するオンリーワン企業を目指している。
1. 電解水素水の利用が次世代型医療及び農業分野に広がる
電解水素水整水器市場では、15年連続してトップにあり、同社の市場占有率は64.5%である。
日本発の技術を海外市場でも展開しており、海外売上高比率は5%を超える規模になってきた。
エビデンスを根拠とする科学的アプローチは、次世代型及び先端的な分野における国内外の大学や研究機関との産学共同研究による論文と実証実験という形で結実している。
次世代型透析療法「電解水透析」は、2017年3月に電解水透析室を設置し、営業活動強化に乗り出した。
同療法を含む日本式医療サービスを提供する病院を中国で展開するプロジェクトに参画しており、フラッグシップとなる北京での第一号病院開院にむけて着々と準備を進めている。
農業分野では2017年2月より、高知県南国市において次世代型・オランダ式園芸施設が竣工し、同社製農業用整水器を使用する「還元野菜」の栽培がスタートした。
2. 電解水のバブリング水素水に対する優位性に関する論文を発表
2017年2月に、同社と九州大学と東京大学による電解水素水のバブリング水素水に対する優位性に関する共同論文が米国科学誌「PLOS ONE」に掲載された。
電解水素水は、同濃度のバブリング水素水よりも細胞内の活性酸素消去活性が約5倍高いとのデータが出た。
また、水素ガスが脱気した後でも、電解水素水の細胞内活性除去能力は約60 %の活性(バブリング水素水の約3倍)が残った。
一方、バブリング水素水の活性成分は溶存水素のみのため、脱気した後では活性が残っていなかった。
電解水素水はバブリングで生成した水素水よりも抗酸化性が高く、電気分解によって水素水を生成することの優位性が示された。
3. 業績面では、前期下期がボトムの見込み
2017年3月期の業績は、下期に水素水に対する各種報道の影響を受けて失速し、減収減益に終わった。
その影響が今期上期まで続くとみているが、5月以降の職域販売のスケジュールの入り具合などから最悪期を脱出する見込みで、業績的には前期下期をボトムに回復傾向に入ると予想される。
2018年3月期は、5.1%の増収、7.0%の経常増益の予想だが、新規の大口OEM先との取引がスタートすることや電解水透析などの医療分野、再生医療などの先進医療事業で着実な進展が期待できそうだ。
■Key Points
・電解水素水のバブリング水素水に対する優位性に関する論文を発表
・再生医療関連事業に経営資源を集中し、企業価値向上を図る
・企業業績は、前期下期を底に回復傾向を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)