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大幸薬品 (T:4574)は、「正露丸」「セイロガン糖衣A」を中心とする医薬品事業と、ウイルス除去・除菌・消臭製品「クレベリン」シリーズを中心とした感染管理事業を展開している。
● 2018年3月期第3四半期の業績概要
2018年3月期第3四半期(2017年4月−12月)は、売上高が6,713百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益が1,882百万円(同7.0%増)、経常利益が1,703百万円(同4.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,153百万円(同7.8%減)となった。
売上高に関しては、医薬品事業・感染管理事業ともに好調に推移している。
国内医薬品事業の売上高は3,051百万円(前年同期比11.5%増)。
新製品「正露丸クイックC」の販売等により、国内止瀉薬市場における同社シェアは47.8%(前年同期の47.2%から0.6%ポイント上昇)と向上した。
海外医薬品事業の売上高は820百万円(同21.3%増)。
中国市場向けの出荷増加により増収となった。
感染管理事業の売上高は、2,824百万円(同7.3%増)。
一般用では「クレベリン×ベアブリック ディズニーキャラクターデザイン」の出荷が増収に寄与し、業務用ではデンソー (T:6902)と共同開発した「クレベリンカートリッジ(車両用)」も好調に推移した。
なお、この冬インフルエンザの流行が始まったのは12月中旬以降からであったため、第3四半期業績への影響は限定的で、第4四半期業績に反映されることが期待される。
売上総利益は増収に伴い増加(前年同期比13.1%増)。
一方で、販管費は新製品「正露丸クイックC」の広告宣伝費及び販売促進費が増えたため、前年同期比で17.1%増となったものの増収等により吸収され、営業利益及び経常利益は堅調に増加した。
同社の営業利益率28.0%、経常利益率25.4%は特筆すべき高水準である。
なお、親会社株主に帰属する四半期純利益が前年同期比でマイナスとなったのは、前期に新工場関連の補助金収入100百万円の計上があったことによる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)