月曜日のダウ平均株価は、今週予定されているFOMCを前にリスクオフのセンチメントが優勢となり、大きく下落した。ダウ平均は2.10％安、 S＆P 500は2.04％安、ナスダック総合指数は2.27％安だった。
木曜日午前4時に連邦準備制度理事会（FRB）が政策金利を発表するが、その日まで投資家は利上げ幅の予想とともに、FRBによる金融引き締めが行き過ぎになる懸念を抱き、株式から逃げ出している。
今回のFOMCで25ベーシスポイント利上げして、政策金利が2.25－2.5％になると予想されている。しかし中国の経済成長の鈍化に加え、実際にインフレはない状況下で緩やかな利上げに固執し、さらなる利上げすら考慮しているとトランプ米大統領がFRBを批判している。
連邦準備制度理事会（FRB）の利上げに対する懸念の兆しが見られる中で、公益事業や不動産などの配当利回りが高いために債券の代わりと見られるセクターは3％以上下落し、株式市場の大幅安の中心となった。
一方、マレーシア検察当局がソブリン・ウェルス・ファンドの1MDBとの取引に関してゴールドマン・サックス（NYSE： GS）を起訴した後、金融セクターは下押し圧力を受け下落した。
米国産原油の過剰供給の兆候を受け、原油価格が14カ月ぶりの安値に下落したこともあり、エネルギーセクターは2％以上の下落を余儀なくされた。
半導体メーカーのマイクロン（NASDAQ： MU）は、火曜日に予定される第1四半期の決算発表を前に、市場関係者が警鐘を鳴らしたことで下落した。S.G. Cowen氏は、マイクロンが大幅にガイダンス（業績予想）を引き下げるとの見通しから、株価目標を62ドルから45ドルに引き下げた。35.22ドルだった同社の株式は1％安となり33.88ドルまで下落した。
経済指標では、米国住宅市場の不振の兆候が引き続き示された。NAHB住宅市場指数によると、住宅建設業者のセンチメントが2015年5月以来の最低水準に落ちていることがわかった。
企業ニュースでは、ボーイングがエンブラエルの民間航空機およびサービス事業の大半を42億ドルで買収したと発表した。
テキサス州の裁判官が金曜日遅く、医療保険改革法（オバマケア）が違憲であると判決を下した後、ヘルスケアセクターは下落した。しかしウォール街のアナリストたちは、決定が覆ることを予想した。BMOキャピタルが顧客向けのレポートで「この問題が12ヶ月の期間内に解決されることを予想しているため、目標価格を維持することにした」と述べたとCNBCは報じた。