先週の新興市場では、マザーズ指数の急落が大きな話題となったマザーズ時価総額トップだったサンバイオが1月29日、再生細胞薬の慢性期脳梗塞を対象にした臨床試験で主要評価項目を達成できなかったと発表同社株は翌30日から3日連続で売り気配のまま取引時間中に値が付かなかった個人投資家のマインドが悪化し、バイオ株を中心とした他のマザーズ銘柄にも売りが波及する場面があったなお、週間の騰落率は、日経平均が+0.1%であったのに対して、マザーズ指数は-8.4%、日経ジャスダック平均は-0.2%だった個別では、前述のサンバイオが週間で50.1%安となり、マザーズ下落率トップだったマザーズ時価総額トップの座はメルカリ
に譲った他のバイオ株ではそーせいグループが同14.0%安となり、オンコリスバイオファーマなども売られた前の週に活況を見せたサイバーダインだが、先週は利益確定売りに押され同10.2%安と軟調また、サンバイオとともにアズームやパルマが下落率上位に顔を出した一方、直近IPO銘柄のKudanは同20.7%高と強い値動きが続き、業績上方修正を発表したジャパンインベストメントアドバイザー(JIA)も同19.1%高と上げが目立った週間のマザーズ上昇率トップはSBIインシュアランスグループだったジャスダック主力ではハーモニック・ドライブ・システムズが同6.3%高、ワークマンが同6.2%高と堅調セリアは第3四半期決算を受けて急伸し、同15.6%高となった売買代金上位ではブロードバンドタワーがリリースを手掛かりとした物色を集め、ジェクシードが週間のジャスダック上昇率トップだった反面、日本エマージェンシーアシスタンスは直近の株高による過熱警戒感から売りがかさみ、バイオ株のラクオリア創薬も大きく売られて下落率上位に顔を出した今週の新興市場では、決算を手掛かりとした個別物色中心の展開となりそうだ注目のサンバイオは制限値幅の拡大を受けて、週明けにも取引時間中に売買が成立するものとみられるこれまで新興市場のけん引役だった銘柄の株価急落による個人投資家への影響は小さくなく、引き続き同社株の動向に一喜一憂する場面はあるだろうしかし、新興市場は比較的早く落ち着きを取り戻しつつある新興市場でも主力企業の決算発表が本格化し、好業績株を中心に買いが向かいそうだ今週は、2月5日にラック、ジーンテクノサイエンス、6日にワークマン、7日にミクシィ、UTグループ、メルカリ、フリークアウト・HD、日特エンジニアリング、JIA、8日にハーモニック、メイコー、MTGなどが決算発表を予定しているJIAは前述のとおり前期業績の上方修正を発表済みで、今期予想が注目される足元で月次売上が好調なワークマンも関心を集めそうだIPO関連では、2月6日から識学、8日からリックソフトと東海ソフトがブックビルディング(BB)期間に入るまた、先週は日本国土開発(3月5日、東証1部または2部)やウイングアーク1st(3月13日、東証1部または2部)の新規上場が発表されている