■要約ジェネレーションパス (T:3195)は、ネット通販サイト「リコメン堂」を運営するマーケティング支援サービス企業である。
小売業の業種に分類されているが、同社の基本的なビジネスモデルは、商材メーカーに寄り添って、独自のWebマーケティング手法(EC Platform Optimization:最適化分析システム。
以下、「EPO」)を活用して拡販支援サービスを行うものである。
事業セグメント(2018年10月期)としては、1)「ECマーケティング事業」(「リコメン堂」及び大手ECモールへの出店による商材の販売)、2)商品企画関連事業(他社への新規商材の企画提案・製造支援)、3)「アクトグループ事業」(寝具・インテリア製品の企画製造販売)、4)その他(システム受託開発やアレルゲン検査など)の4事業領域がある(アクトグループ事業と、その他に含まれるアレルゲン検査については、2018年11月30日付で子会社株式売却により連結対象外へ)。
同社は、2018年12月14日に2018年10月期の連結決算業績を発表した。
売上高8,778百万円(前期比15.0%増)、営業利益192百万円(同991.8%増)、経常利益203百万円(同378.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益135百万円(前期は5百万円の損失)であった。
その結果、増収・大幅増益、過去最高売上高及び過去最高営業利益を達成した。
大幅増益となった要因については、配送コストの増加分を売上高に転嫁したこと及び、ユニー・ファミリーマートホールディングス(以下、ユニー・ファミリーマートHD) (T:8028)案件等のECサポート事業による業務受託収入が増加したことなどが挙げられる。
同社が属するEC市場においては、継続的な宅配料金の値上げや宅配総量の規制等の不安もある中、国内外ともに個人消費者の購買状況は引き続き上昇傾向にあり、業績は基本的に拡大基調である。
2019年10月期の通期業績見通しについては当面非開示としている。
これは、ユニー・ファミリーマートHDとのEC事業における業務連携が開始となり、それに伴い大幅な業績の変動が予想されるためである。
同社は、その詳細が固まり次第開示するとしている。
■Key Points・2018年10月期は増収・大幅増益、過去最高売上高及び過去最高営業利益を達成・2019年10月期はユニー・ファミリーマートHDとの業務提携案件などで飛躍的拡大が期待・EC事業は長期的に増収増益傾向、競争激化は同社の追い風に(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)