[東京 16日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比18円68銭高の2万0424円33銭となり小反発した。朝方は、シカゴ日経平均先物にサヤ寄せする形で先物主導で売り優勢の展開になったものの、アジア株が堅調に推移していることなどを好感した。薄商いのなか、戻り歩調となった。
米商務省が発表した7月の小売売上高は前月比0.7%増と、市場予想の0.3%を上回る伸びとなったことが景気の先行きに対する不安を和らげたほか、半導体・ディスプレー製造装置の米アプライド・マテリアル (O:AMAT)が好決算を発表したこともプラス材料として捉えられている。
ただ、「手控えムード。売る材料も買う材料も乏しいため、はっきりとしない動きが続いている。相対的にみると、外需株より内需株がしっかりしている」(国内証券)といった声が出ており、相場全般は戻りの勢いは強くない。週末も手伝い、引き続き市場参加者が少ないほか、依然として外部環境に対する不安は残っている。
東洋証券・投資調査部長の檜和田浩昭氏は「GLOBEX先物の堅調、中国株が高いことなどが安心感を与えた格好となり、日経平均、TOPIXともにマイナスからプラスに浮上した。個人投資家の押し目買いも流入している」とコメントした。
個別では、東京エレクトロン (T:8035)、SCREENホールディングス (T:7735)など半導体関連株の一角が買われた。一方、トヨタ自動車 (T:7203)は堅調だが、ソニー (T:6758)は安いなど輸出関連株は高安まちまち。業種別株価指数は、不動産、建設、小売りなど内需関連の上昇が目立つ。TOPIXは0.17%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は8390億7000万円と低調だった。
東証1部の騰落数は、値上がりが1240銘柄に対し、値下がりが793銘柄、変わらずが113銘柄だった。