[香港 10日 ロイター] - 香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は10日、暴力の激化で香港の社会問題が解決するわけではないと述べた。また、香港の問題に外国の議会が干渉することは遺憾だとした。
香港の民主化支援を米国に求めるために8日行われた集会とデモ行進の後、一部若者が破壊や放火など過激な行動に走ったため、警官隊がショッピング街のコーズウェイベイ(銅鑼湾)付近で催涙ガスを発射して排除に動くなど、再び衝突が発生した。
デモ隊は、香港が自治を十分享受しているかどうかを年に1回評価することを米国政府に義務付ける法案の通過を米国議会に求めている。
林鄭長官は記者会見で「いかなる形であれ、外国の議会が香港特別行政区の内部問題に干渉することは極めて不適切」とし、米国がこの問題でステークホルダー(利害関係者)になることを容認しないと表明した。
その上で「暴力の激化と継続でわれわれの社会が現在直面する問題を解決することはできない。それ(暴力の激化と継続)は社会における対立、矛盾、分裂、憎悪を拡大させるだけだ」と述べた。