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ベネ・ワン Research Memo(8):東京オリンピックなどが「サービスの流通創造」を実現する誘発要因に(1)

発行済 2019-12-10 15:08
更新済 2019-12-10 15:21
© Reuters.  ベネ・ワン Research Memo(8):東京オリンピックなどが「サービスの流通創造」を実現する誘発要因に(1)
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■ベネフィット・ワン (T:2412)の中長期の成長戦略1. 「サービスの流通創造」を実現する誘発要因2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本は新たな社会インフラの構築を急いでいる。

1964年の東京オリンピックでは、高速道路の建設や新幹線の開通など交通インフラが整備された。

現在は、AIやIoTによる構造改革など、グローバルレベルで第四次産業革命が進行している。

日本は、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会「Society 5.0」を、国が目指すべき未来社会の姿として提唱している。

国際的なイベントを控えるなか、グローバルスタンダードに向けた対応が求められ、「サービスの流通創造」を実現する基盤が整備される方向にある。

日本を除く、ラグビーW杯の出場国からの2019年9月の訪日客は、前年同月比36.2%増の34万7,200人となった。

同月の訪日外国人旅行者総数が前年同月比5.2%増の227万3千人にとどまったのは、日韓関係の悪化により国別第2位の韓国からが同58.1%の大幅な減少となったためである。

W杯日本大会の閉幕に際し、ワールドラグビーのビル・ボーモント会長は、「最も偉大なW杯として記憶に残る。

日本は開催国として最高だった」と称賛した。

東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年は、外国人が大挙して来日することになるだろう。

2018年の訪日外国人数は、前年比8.7%増の3,119万人だった。

2020年は3,600万人との予想がされているが、4,000万人との下馬評も出始めた。

グローバルスタンダードへの対応として同社が注目しているのは、ネット消費の拡大、加速度的なキャッシュレス化、ダイナミックプライシングの広がり、サブスクリプションの普及になる。

2018年の日本のBtoCのEC化率は6.2%にとどまる。

EC化率は、米国が10%程度、中国では約20%と推定される。

キャッシュレス決済比率は、進展している国の40~60%台に対し、日本は約20%にとどまる。

経済産業省は、「キャッシュレス・ビジョン」において「支払い方改革宣言」を発表し、2025年に向けて倍増の40%に引き上げることを目標に掲げた。

その一環として、2019年10月の消費税の引き上げに際し、キャッシュレス決済のポイント還元制度がスタートした。

2020年6月までの時限制度であるが、想定を上回るペースで利用者への還元が進んでおり、財務大臣は還元の財源が不足した場合は追加措置を検討することを表明している。

ダイナミックプライシングは、ネット勢力の対抗手段としてリアル店舗でも普及し始める。

家電量販店大手は、2020年度末を目途に電子棚札を利用したダイナミックプライシングを全店舗で導入する計画を発表している。

在庫を持てないサービス業は販売機会が時間の経過とともに消失してしまうため、競合価格、繁閑や予約状況、期限などによって価格を柔軟に変えることへの動機付けが強い。

スマートフォンで簡単に在庫情報にアクセスし、時価で予約をすることが一般的になる。

2018年の飲食店のネット予約は6,375億円と推定され、前年比41.6%増加した。

サブスクリプションモデルは、定額制ゆえの高いコストパフォーマンスから広がりを見せる。

定額制音楽配信サービスは11社を数える。

配信サービスに対応して、ポータブルオーディオプレーヤー最大手のソニー (T:6758)が2019年秋に発売した新製品は、「ストリーミングWALKMAN」の愛称が付いている。

同社が提供する定額制、スマートフォン完結、クローズドマーケット、市場最安値を特徴とする「ベネフィット・ステーション」に加わることで、サービス提供企業は広告料なしで自社サービスを拡販、ダイナミックプライシングによる機会ロス解消、ヘビーユーザーの取り込みで稼働率と売上アップを実現できる。

エンドユーザーにとっては、サービス流通コスト引き下げによる利用コスト低減、キャッシュレス&スマートフォン完結による利用スタイル拡充、ユーザー視点での評価による利用サービスの質の向上がメリットとなる。

同社は、ユーザー課金のため、サービス提供企業から広告料を徴収していない。

一方、サービス提供企業からの広告料を主たる収益源とするビジネスモデルでは、評価の中立性を担保できるか疑問視される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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