[東京 18日 ロイター] - いすゞ自動車 (T:7202)は18日、スウェーデンのボルボ (ST:VOLVb)と商用車分野での戦略的提携に関する覚書を締結したと発表した。得意とする商品や展開地域で補完し合う。電動化や自動運転といった先端技術への投資で協力するほか、トラック事業の強化・協業などを検討する。
いすゞは提携の一環として、ボルボ子会社のUDトラックス(埼玉県上尾市)を買収する。UDブランドで展開している海外事業も譲り受ける。デューデリジェンスを進め、2020年末の手続き完了を目指す。株式などの譲渡価格は未定だが、UDの一連の事業価値は2500億円と見積もっているという。
<いすゞ社長、「資本提携は現時点で考えず」>
いすゞの片山正則社長は「様々なパートナーと協業しているが、商業車メーカーとの協業が最も効率的だ。(ボルボとは)得意な市場と商品が異なり、事業の相性がいい」と述べた。資本提携は現時点で考えていないとした。
片山社長は、いすゞが強いのは中古型車で、大型車は世界で見劣りするとの認識を示した。展開地域ではいすゞが日本やアジア、中近東で「ボルボの市場と重ならない」と述べた。ボルボのプレジデント兼CEO(最高経営責任者)のマーティン・ルンドステット氏は「(ボルボは)大型車、特に欧米で強い」と述べた。
いすゞは米ゼネラル・モーターズ(GM) (N:GM)との提携解消後、2006年にトヨタ自動車 (T:7203)と資本業務提携したが、当初に想定した協業効果が得られず18年に解消した経緯があった。
*内容を追加して再送します。
(平田紀之 編集:内田慎一) OLJPTOPNEWS Reuters Japan Online Report Top News 20191218T064550+0000