[20日 ロイター] - オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は20日、ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW) (DE:VOWG_p)に対し、窒素酸化物(NOx)の排出量について虚偽の報告を行ったとして連邦裁判所が同社に1億2500万豪ドル(8600万米ドル)の罰金を科したと発表した。
豪消費者法の違反に対して連邦裁判所が科した罰金の額としては過去最高という。
ACCCの声明によると、VWは試験と走行条件のデータについて2つの異なるソフトウエアを使い、本来のNOx排出量を明らかにしていなかったことを認めた。
こうした違法行為は、2011年から2015年にかけてVWが5万7000台以上の輸入に対して承認を申請した際に行われていた。
ACCCのロッド・シムズ委員長は「VWの行為は露骨かつ計画的だった」と批判した。
ロイターはVWにコメントを求めたが、これまでに回答はない。
VWは2015年に米国でディーゼル車の試験走行時に排ガス規制に適合するようにモードを切り替える違法なソフトウエアを使っていたことが発覚し、世界中から非難を浴びた。その後、全世界でのリコールや罰金支払いなどのコストが数十億ドル規模に膨らんだ。