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カドカワ Research Memo(9):ESGやSDGsを意識した経営、多様な働き方とワークライフバランスを目指す

発行済 2020-01-06 15:39
更新済 2020-01-06 15:41
© Reuters.  カドカワ Research Memo(9):ESGやSDGsを意識した経営、多様な働き方とワークライフバランスを目指す
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■ESG/SDGsの取り組みについてKADOKAWA (T:9468)ではESGやSDGsを意識した経営にも取り組んでいる。

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもので、企業が長期的な成長を実現していくために取り組むべき3つの要素の頭文字を取ったもので、最近では機関投資家の間でも企業投資の際の評価基準としてESGの取組状況を見る場合が増えている。

主には、働き方改革、環境・社会への貢献、コーポレートガバナンス体制のチェック等となる。

また、SDGsとはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称で、持続可能な社会を実現していくために必要となる17の開発目標のことで、2015年の国連サミットで採択された。

テーマは貧困問題や健康、教育、エネルギー、環境など多岐にわたっており、これら開発目標に対して、企業自身もどのように取り組んでいくかを明らかにする企業が増えている。

同社の取り組みとしては、働き方改革の一環としてシームレスなワークスタイルの構築を進めていく。

2020年7月にオープンする所沢キャンパスでは1フロアで2,600坪と国内有数のスペースを持つオフィスとなり、その機能として、創造力の深化やサスティナビリティ、BCP(事業継続計画)対応を挙げている。

ゆとりあるオフィスと周辺環境、また、「ところざわサクラタウン」への来訪者との交流等によって創造力の深化が図られ、世界に向けたコンテンツの開発を推進していく。

また、東京キャンパス(飯田橋/銀座/市ヶ谷)との連携やテレワーク環境の構築によって、世界中どこにいても仕事ができ、ミーティングが可能な環境を整備することで、多様な働き方とワークライフバランスの実現を目指していく。

環境の観点では、所沢の新製造・物流拠点が稼働することで、書籍の適時適量生産が可能となり、返品率の低減によって紙の消費量が削減され、環境負荷の軽減に貢献することが予想される。

また、本社オフィスでもペーパレス化を進めている。

社会貢献の観点では、教育事業に注力している。

クリエイティブ分野に特化した教育サービスを提供しているバンタンや、通信制高等学校「N高等学校」のシステム提供に加えて、2019年4月より新たに「N中等部」を開校し、N高等学校の教育ノウハウを生かして、探究型学習やプログラミング学習を開始している。

コーポレートガバナンスの取り組みとしては、2019年7月より事業持株会社体制に移行し内部統制力を高めたほか、4名の独立社外取締役の選任(社内取締役8人)や、指名・評価報酬委員会を新たに設置している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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