[東京 7日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比348円11銭高の2万3552円97銭となり、急反発した。前日の米国株式市場が上昇し、中東情勢は米中対立に比べてリスクオフの要因としては小さいとの見方があるほか、ドル/円相場が108円台半ばまで円安に振れたことが好感されている。幅広く買われ、ほぼ全面高商状。先物市場でショートカバーが活発化する一方、昨年まで相場をリードした銘柄が個別に物色されるなど、海外勢などの実需買いの流入も観測されていた。
6日の米国株式市場は、中東情勢の緊迫化にもかかわらず底堅い展開になり、主要株価3指数はいずれも上昇。「中東情勢は米中対立に比べて、懸念材料となっていないようだ」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声が聞かれ、米株高を受けて全般は買い先行で始まった。
その後も、ドル/円相場が108円台半ばまで円安に振れたことなどから安心感が生じ、先物を買い戻す動きが活発化。さらに、輸出関連株を中心に幅広く買いが入って、日経平均は300円を超す上昇となり、2万3500円台を回復した。
物色動向をみると、前日もプラスで取引を終えたソニー (T:6758)が続伸し昨年来高値を更新、さらに、富士通 (T:6702)も上場来高値を更新するなど、昨年の相場における先導株が買われたことで「短期筋のショートカバーだけではなく、海外勢の実需買いが入った可能性もある」(国内証券)といった声も聞かれる。
TOPIXは1.50%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9475億4300万円と細った。東証33業種は全業種値上がりした。個別では、トヨタ自動車 (T:7203)など輸出関連株が買われたほか、日本鋳鉄管 (T:5612)が一時ストップ高となるなど材料株の一角がにぎわっている。半面、箱根駅伝でライバル社のシューズが話題を集めたことを背景にアシックス (T:7936)が大幅安となった。
東証1部の騰落数は、値上がりが1940銘柄に対し、値下がりが158銘柄、変わらずが62銘柄だった。