[15日 ロイター] - 中国政府は15日署名した「第1段階」の米中通商合意の一環で、米国から2種類のレアアース(希土類)を輸入する。米国のレアアース生産の拡大につながる可能性が高い。
中国が輸入に合意したレアアースは、照明やコンピューターなどに利用されるスカンジウムとイットリウム。
中国は世界最大のレアアース生産国。米国との協議で交渉力を高めるため、レアアースの対米輸出を制限するとの見方も出ていただけに、予想外の合意と受け止められている。
レアアースの中で最もよく利用され、中国の市場シェアが高いネオジム、プラセオジムは、今回の合意の対象外。
米国では現在、スカンジウムとイットリウムは生産されていないが、複数の中小企業が米国内の鉱床の開発を進めている。
テキサス州でUSAレアアースと共同でラウンドトップ鉱山を開発しているテキサス・ミネラル・リソーシズ (PK:TMRC)のアンソニー・マーチーズ最高経営責任者(CEO)は「米国の生産者の市場が拡大する」とコメント。
ラウンドトップ鉱山にはスカンジウムとイットリウムが埋蔵されている。ユーコア・レア・メタルズ (V:UCU)、レア・エレメント・リソーシズ (PK:REEMF)が開発を進めているプロジェクトにも、スカンジウムとイットリウムの鉱床がある。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200116T001518+0000