日経平均は反発。
34.32円高の23950.90円(出来高概算4億9964万株)で前場の取引を終えた。
前日の米国市場では、10-12月期決算を前に上値こそ重かったものの、米中貿易交渉での第一段階目の合意署名を無難に通過したことで、主要3指数は揃って上昇。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円高の23935円になるなか、ドル円相場も前日から円安基調を維持しており、本日の日経平均には買いが先行した。
その後は利益確定の動きから一時マイナスに転じたものの、軟調なスタートとなったアジア株式市場が底堅さをみせたことで、日経平均は前引けにかけて再びプラス圏を確保。
ただ、新規の材料難から、節目の24000円を前に上値は重かった。
セクターでは、証券・商品先物取引業や鉄鋼、海運業が1%安になった一方で、医薬品は1%高、石油・石炭製品やサービス業は上昇する格好に。
売買代金上位では、ソフトバンクG (T:9984)、任天堂 (T:7974)、キーエンス (T:6861)、安川電機 (T:6506)、アドバンテスト (T:6857)、資生堂 (T:4911)、太陽誘電 (T:6976)、SUMCO (T:3436)、日本電産 (T:6594)、SMC (T:6273)、三菱UFJ (T:8306)が軟調。
一方で、第一三共 (T:4568)が4%高になったほか、ソニー (T:6758)、ファーストリテ (T:9983)、トヨタ自動車 (T:7203)、スズキ (T:7269)、パナソニック (T:6752)、武田薬 (T:4502)、ダイキン工業 (T:6367)は上昇。
米中合意文書では、中国が今後2年で2000億ドル相当のモノ及びサービスを米国から購入する代わりに、米国は1200億ドル相当の中国製品の輸入関税を半減させ、その他の輸入品については関税導入を遅らせることなどが盛り込まれた。
ひとまず、国内外の株式市場にとっては安心感を誘うものとなっているものの、市場では第二段階目以降の交渉に対する長期化・先行き懸念は根強いものとなっている。
国内株式市場では、23日の日本電産 (T:6594)からスタートする3月期決算企業の第3四半期決算発表を前に手がかり材料に欠けるほか、海外市場では、今晩は米国の12月分小売売上高、明日は中国で12月分小売売上高と10-12月期のGDP発表が予定されている。
週末にかけて、これら米中重要経済指標の発表が控えていることに加え、週明け20日はキング牧師の生誕記念日で米国市場が休場となる。
そのため、模様眺めムード継続に伴って週末にかけての日経平均も24000円睨みの推移が続きやすいとみられる。
値がさハイテク株中心にショートポジションで構える向きは徐々に増えているもようであり、米中対話に係るポジティブなニュースフローなどが出ない場合は、これらの銘柄に対するカバーの動きも期待しにくいところである。
一方で、決算を嫌気する格好から時価総額上位銘柄が前日に指数の重しとなったマザーズ市場では、本日は反発の動きとなっている。
全体相場の商いが薄い分、前場に動意をみせた東証1部の内需系・ディフェンシブ銘柄のほか、新興市場の中小型株に対しても一方向に振れやすい地合いが見込まれるだろう。