(ブルームバーグ): 17日の東京株式市場で、在宅勤務の情報通信サービスを提供するテレワーク関連企業の株価が上昇している。新型コロナウイルスの国内感染が広がり、社内の情報共有やコミュニケーションを円滑にするグループウエアを手掛けるサイボウズ株は一時6.6%高をつけた。
NTTは14日、NTTドコモやNTTデータなどグループ各社に対してテレワークの実施を求めた。NTT広報担当の荒巻優三氏によると約18万人が対象になるという。ただ、業務内容によっては実施が難しいこともあり、具体的にどのような対策を実施するかは各社の判断になるとしている。同社はテレワークのほか時差出勤の活用や、集合会議の自粛などについても求めている。
日本経済新聞は17日からのNTTのテレワーク実施について同日付朝刊で報じた。アイザワ証券の市場情報部の坂瀬勝義国内情報課長は報道をきっかけに、東京五輪対応に加えて、テレワークの早急な体制作りの必要が一層意識されていると指摘。Web会議などのシステムの提供や導入サポートなどを行うブイキューブ、仮想デスクトップ関連の製品を開発するアセンテックも大幅に上昇した。
坂瀬氏は、テレワークによる業務が普及するためには、国内企業で遅れているクラウド化を進める必要があるとみている。クラウド関連では米アマゾン・ドット・コムのクラウドサービス「Amazon Connect」の導入などを手掛けるサーバーワークス株の上昇率が一時5%を超えた。
--取材協力:長谷川敏郎.
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