[3日 ロイター] - 米政府の新型コロナウイルス経済対策の一環である3500億ドルの中小企業支援制度(PPP)の運用が3日始まった。米銀バンク・オブ・アメリカ(バンカメ) (N:BAC)は、企業からの融資の申し込みが殺到していると表明した。ただモイニハン最高経営責任者(CEO)が既存顧客への融資を優先する考えを示したことで、早速同行に批判が集まっている。
報道によると、バンカメへの融資の申し込み額は60億ドルに達したもようだ。
モイニハンCEOはCNBCテレビに対し「中小企業支援はスピードが命。受け付けた申し込みを短期間で処理し、融資を行う」と表明した。一方、既存顧客を優先するとも述べ「他行と取引している企業は他行に申し込んでほしい。主力取引銀行が状況を最も良く把握しており、したがって最も早く融資手続きを進めることができる」と語った。
同支援制度では、企業への融資が従業員の給与に充てられた場合、返済は不要とされ、中小企業に雇用の維持を促す仕組みとなっている。
トランプ米大統領は2日、バンカメなど金融機関の取り組みを評価する考えを示した。