[15日 ロイター] - 著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米バークシャー・ハザウェイ (N:BRKa)は15日、保有する米ゴールドマン・サックス・グループ (N:GS)株の大半を売却したと明らかにした。
3月末時点の米市場上場企業への投資に関する当局への提出文書によると、バークシャーが保有するゴールドマン株は190万株と、昨年末時点の1200万株から84%減少した。保有株式の時価総額は27億6000万ドルから2億9700万ドルに減った。
ゴールドマンの株価は1─3月期に約33%下落。バークシャーによる株式売却の一部は、下落が始まった後に行われたとみられる。
バークシャーはまた、保険会社トラベラーズ (N:TRV)と製油会社フィリップス66 (N:PSX)の残りの少数株式をすべて売却したほか、他の保有銘柄も調整を行った。米銀大手ウェルズ・ファーゴ (N:WFC)については、株価は47%下落したものの、株式は維持した。
バークシャーのゴールドマン株保有は、2008年の金融危機時に50億ドル相当のゴールドマンの優先株を取得したことに始まる。
バフェット氏は5月2日に開いたバークシャーの年次株主総会で、銀行は現在、十分な資本があり、新型コロナウイルス流行による経済危機を乗り切ることができると指摘していた。
「経済的に問題が深刻化すれば、非常に強固な銀行でさえも、大きなストレスを受ける可能性がある」とし、米連邦準備理事会(FRB)が銀行を支援するとの見方を示した。その上で「全体的には銀行システムは問題にならない」と述べ、「私の主要な懸念事項では全くない」と語った。
シーブリーズ・キャピタル・インベストメントのマネジングパートナー、ダグ・カス氏は、バークシャーが2019年第4・四半期にゴールドマン株630万株を手放していたとし、今回の大量売却は「驚きではない」と述べた。
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