[ダブリン 18日 ロイター] - 欧州格安航空会社(LCC)最大手ライアンエア (I:RYA)は18日、年間の旅客数目標をさらに20%下方修正し、路線も縮小する方針を発表した。
年間の旅客数目標は8000万人を下回るとし、前週に示した1億人から引き下げた。当初目標は1億5400万人だった。
マイケル・オレアリー最高経営責任者(CEO)は、現段階ではあくまで見込みに過ぎないことを認め、「今後1年間、旅客数や利益の目標を提示することは不可能だ」と述べた。
オレアリーCEOは、まず英国やドイツ、スペインなどの赤字路線の運航を停止する方向で検討するとし、続いてイタリアやベルギー、中欧・東欧路線も必要があれば見直す考えを示した。
ライアンエアが発表した3月31日までの通期決算は、利益が前年比13%増の10億0200万ユーロだった。アナリストのコンセンサス9億7000万ユーロを上回った。[nL4N2D01IG]
CEOによると、4─6月期には2億ユーロを「やや上回る」程度の赤字を計上するものの、7─9月期には小幅赤字か損益均衡にまで回復する見通し。
顧客動向は「まったく見えない」としたが、割引幅を拡大すれば需要は急回復するとみているという。
航空運賃が新型コロナウイルス危機以前の水準を回復するのは2022年か「それ以降」(オレアリーCEO)になる見通しという。